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素直じゃない
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「背中、見せて」
「嫌です」
「見せて」
「嫌ですッッ!!」
家に着いてからの方が凄かった。イキリ達は下手とはいえ経験者が蹴ったボールをノーガードで背中に食らうのはだいぶ痛いだろうし保健室に行ってないならすぐ冷やさないといけないのに……こいつ頑固!!
「……わかった、俺飯の支度するから、風呂入ってきて」
「わかりました…」
「風呂にはよく浸かること!後、氷用意するから出たら背中冷やすこと!その後湿布貼ること!」
「えぇ……なんでですか」
「いいからやる!」
「……」
少し嫌そうな顔をしたけど従って風呂に向かっていった
さて、最高のチーズハンバーグ作ってやっか!
っていけねぇ、先に冷やすやつ……冷やしやすいように袋に氷を詰めて、2重にして……
テーブル置いとけば出てきた時やるかな?
「ただいまぁー」
「ただいま!んーいい匂い!」
7時近くになった時、父ちゃんと真宵さんが帰ってきた。
「おかえりなさーい
今日はチーズハンバーグにするから手洗ってきて」
「はーい」
父ちゃんと真宵さんが洗面所に向かうのとすれ違いで泰陽が風呂から出てきた。すぐに冷やすように言うとちょっと嫌な顔をした。
「めんどくさがらない!チーズ抜きにするぞ?」
「う…分かりました!分かりましたよッ!!」
ヤケクソに俺が用意した氷を手に取って腰に当てる
よしよしできるまで冷やせば丁度いい感じだろ、チーズ多めに乗せてやるか
「月希手伝うよ」
「真宵さん、すみません」
「私何やろっか?」
「スープお願いします」
「了解!ポトフかーいいね〜」
部屋着に着替えてきた真宵さんがキッチンに、父ちゃんが泰陽のところに行った。過ごし始めてからたった数ヶ月なのにすっかり普通の家族のよう
「どうしたの?」
「冷やせって言われて」
「へー、月希なんで?」
「泰陽に聞いて」
「?」
たらい回しにされてる父ちゃんを見て真宵さんが笑った。月希はなぜこっち回す?みたいな顔でこっちを睨んでいる。父ちゃんなんてたらい回しにされてることなんて気づかずに興味津々に泰陽を見ていた。
「できたよ〜」
「おー!チーズハンバーグすごい!」
「……う」
口の動きから今「美味しそう」っつったな?!よっっっっしゃああああ!よしよし!少しずつだけど泰陽が俺に心を開き始めてくれてる、、めっちゃやば嬉し…
「……何にやけてるんですか気持ち悪い」
「えっ、あ……何見てんだよッ」
「なんでキレてるんですか」
「キレてないですぅ!」
「ついにイカレましたか」
「ついにってどういう意味だ!」
「はいはいそこまで〜」
真宵さんが止めに入って俺たちは言い合いを辞める。
この流れも何回みてきたかわかんねー、それぐらい日常になりつつある。
まぁそんなことは置いといて、よしよし……
研究してよかったぁ!心の中でガッツポーズをして喜びをかみしめる
喧嘩以来やはり距離が近寄ってきている気がする
よしよし……この調子ッ…!
今もめちゃくちゃ美味しそうにチーズハンバーグを食べる泰陽をぼーっと見る。喧嘩が帰って仲良くなれる結果になった!こういうのなんて言うんだっけ雨降りまくって何とか締まる?だっけ?(雨降って地固まる)
……こんな奴がいじめられてんのか、ちくしょう腹立つ!あいつらシバキ回したい
今も気丈に接してたら……ッ!
バンッ……
「……ど、どうしたんですか」
「困ってることあったら言えよ!絶対ッ!」
「い、今この状態…ですかね」
「え?どういうこと…?」
「やっぱり馬鹿ですね」
「え?あ……ん?!」
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