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どれくらい時間が経ったのか、今の季節は夏で夜になっても倉庫の中は蒸し蒸しと熱がこもっている
脱水症状もあるせいで頭痛がする
ガンガンガンッ
「陽佳院!?いるか??!いたらドアを叩き返してくれっっっ!!」
急に荒々しく倉庫のドアが叩かれる、叩いた人物は豊森だったすごく走ってきたのか行きは少しきれ気味で焦っているようにも聞こえる
俺は驚きのあまり一瞬なんの事なのか理解するのに戸惑った、豊森はもう一度強くドアを叩き「くそっここにもいねぇのかよ……どこいったんだよあいつっ」と先程より苛立ちを見せながらどこかへ行こうとする
どうしよう、豊森が行ってしまう
自分はここにいる
さっきまでこのままでいいかなとか考えていたのに、豊森の声を聞いて助かりたいと考えてしまう
少しドキドキしながら、もう豊森は他のところへ行ってしまっただろうかと考えながらそっとドアをコツンと叩く
「っつつ!!!!」
ガンッ ガンッッ ガンッッッ ガラガラガラツ
「陽佳院!!!!」
まだ近くに居て、気づいてくれた
豊森は南京錠を大きな石で壊し扉を開けた
扉を開け俺の事を見つけた豊森はすぐさま石を投げ捨て俺に近寄り抱きしめた
「おんっまえ!!何してんだよっんな所でっ!!……っ良かった……。」
「(えっ……)」
「見つけられてよかったよ……んっとに……」
抱きしめられてるこの状況にもついていけないし自分をこんな汗だくになるまで探し回って心配してくれる豊森の行動にもついていけない
「無事……とは行かねぇが手遅れになんなくて良かった、よく頑張ったな保健室行くぞ」
「(あっ……)っっ!」
「捕まっとけよちゃんと、落としはしねぇが軽すぎて俺が持ってる気がしない」
豊森は軽々と俺の事を抱き上げ、スタスタと歩く
大事にしっかりと包み込む豊森の腕、こんなに安心感のあるお姫様抱っこは初めてだった
極力揺れないようにでもしっかりと早歩きで保健室に向かう
少し鼻がツーンと痛くなる
久しぶりに優しさに触れたからか
傷が痛むのか
俺は少し力を入れて豊森の少し汗でしめったワイシャツを握る
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