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同期CP 素股(?) ビジホ その1
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「同じ部屋かよお」
ベッドに身を投げて嘆く俺に、しょうがないだろとジャケットをハンガーにかけながら同期のナカタが言う。本社勤務の俺たちは研修のために支社に来たわけだが、ホテルまでにはお金はかけられないのだろう、同じ部屋に宿泊することになった。
「ダブルじゃないだけマシだ」
「っは!添い寝してやろーか」
「うるせえ」
研修は明日丸一日のみで2泊するだけだ。たしかにダブルじゃないだけいい。
****************
『添い寝してやろーか』
してくれるのならしてほしい。
眠れず天井を見つめる頭の中をハマナの放った一言がぐるぐるする。
同じ部屋になったことを嘆きたいのはこっちの方だ。
嫌いな相手と一緒になった方がまだ眠れる。
2メートルも離れていないところに好きな男が寝ているなんてどんな生き地獄だ。
(襲ってしまいたい)
そんなことを考えながらあほ面の寝顔を見ていた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
たった一日の研修は慌ただしく、あっという間に時間が過ぎていく。
もう少しで終わりという所で、ナカタの姿が見えないことに気づいた。
(あいつ、どこいったんだ?)
資料の確認に支社長と面談をして、戻ってきて、また何とか言って出て行ったような。
自分も10分休憩しようと作業室を出たところで女性社員に絡まれる同期を見つけた。
(何やってんだよ…むかつくな)
…いまどっちにむかついた?
わけのわからない感情を振り払おうと頭をぶんぶんと振り回す。
「ごめんごめん。…なにしてんの?」
「あ、いや。つーか!お前こそ何やらかしたよ、女がらみなんて本社にばれたら…」
「ごめんって、俺の顔が好きなんだと。丁寧に断ってきたから大丈夫。戻るぞ」
切れ長の目に高い鼻、薄い唇で整った顔のナカタは本社の女性にも人気で先輩に妬まれるほど。
(仕事できるし性格も文句なしだからだれも何も言えんけどな。)
しかし、浮ついた話は一切聞かず、なんなら休みの日も俺と遊んでいるような始末だ。
「彼女作んないの?」
「…なんだよ急に」
「いや、なんとなく」
少しいやそうな顔をされたので、素朴な疑問をすぐに引っ込める。
(待てよ…もしかして、ゲイ説あるか? そういう時代だし可能性がないとは言えないし…)
「じゃあさ、好きな人とかは?」
「まだ続くのそれ」
「いいだろ?たまにはこういうのも~」
首の後ろをなでながら困ったように、好きなやつはいるよと答える目の前の男に、またもやっとする。
(なんだこれ)
自分の気持ちがわからずにいると、研修指導の社員が来て仕事に戻った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「あ~つかれた」
「一日はさすがに詰めすぎだな」
ホテルに戻り二人ともシャワーを済ませて報告書をまとめ終えたところだ。
「なあ、好きなやつってさ」
「もうその話する気ないぞ」
「なんでだめなんだよ」
「そういう話はそれなりの覚悟を持って聞け」
スマホをいじりながら謎の説教を受ける。
(覚悟ってなんだよ…やっぱ話したくないような相手なのか?)
「既婚者とかか?」
「ばかか」
「なんだと!!」
ふざけたつもりでナカタの寝そべるベッドに飛び乗る。
まるで中学生の修学旅行かのように枕を投げたりくすぐりあったり。
こういうの久しぶりだと思っていたら、ふいに腕をつかまれてベッドに押し付けられる。
「卑怯だぞ!お前の方がでかいんだから、」
「お前」
「…は?」
「俺が好きなの、お前だよハマナ」
え?
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