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8(完)
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「やだ…っ、ぬいてっ!」
刺さったマドラーのお陰で欲望にと溜まった精を吐き出す事が出来ない苦しさに、悲願する晴人。
眉毛を震わせその瞳には涙が浮かぶ。
「何言ってんの?悪い子の言うことは聞かないよ」
手の自由を奪われ、拘束されていなかったとしても、唇の端を吊り上げて冷やかな視線を送る彼に、逆らう事は出来ないだろうと思った。
吐き出したくて堪らない、そう訴える自身の欲望の事などお構い無しなのだ。
「…さぁ、どれぐらい我慢できるかな?」
目を細めて笑う貴文。
絶望にすら聞こえるその言葉に晴人は、肌を粟立たせた。
間を与える事無くベルトを緩めれば、ズボンを下ろして、そこから覗く淫猥に乱れる晴人により育てられた欲望。
唾液により充分に慣らされた小さな蕾へと
押し広げるようにゆっくりと、その形を粘膜にと教えるように、入れていく。
「あぁ……っん」
慣らされた蕾は喜んで貴文を受け入れ、両足は当たり前のように無意識に開き、奥へと導いていく。
「ヤダって言ってたわりには嬉しそうにしてんじゃん、ほら」
言葉と共に最奥へと激しく突かれる。
「っ……あぁ!」
両の膝をビクリと跳ねさせ、喘ぐ晴人。
膨らむ欲望、しかし吐き出せない精。
それでも貴文の欲望は粘膜を擦り注入を繰り返していく。
我慢の限界だった。
「はぁ…ん、も…ムリ…」
戸切でと切れで熱を含んだ吐息を混ぜながら訴える晴人。
「ふふ、苦しそうだね…イきたい?」
苦しいに決まっている。
本来なら出ないといけないものが出せないで入り口で止まっているのだ。
「い…き、たい…からぁ!」
厭らしくも腰をくねらせて、急かすように訴える。涙は止まることなく頬を伝って流れて行く。唾液なのか、涙なのか分からないほどにくしゃくしゃの顔。
「…だったら今から言うことを聞くこと、良いね?」
激しく注入を繰り返す欲望をゆっくりと出し入れしていけば、一つ返事しかない行為をしておきながら問いかける貴文。蕩けた虚ろな眼差しで、頷く。
「まず、自分がどれだけ魅力なのか理解すること」
「ん…みりょ、く…なんか、じゃ…あぁ!」
魅力になったつもりはない、寧ろ貴文こそ魅力だろう。そう思い、非難めいた眼差しを送る。
しかし、否定を赦さないように激しく欲望を奥まで突き上げる貴文。
「五月蝿いよ、僕の言ったこと忘れたの?…まぁ、これを外して欲しくないなら別だけどね」
マドラーを指差し、欲望に刺さるそれを掴みギリギリまで引き抜いていく。
尿道から抜けていく感覚は、まるで出せない筈の欲望の塊が吐き出されたようで、足に力を入れて背を丸める。
「あぁ…っ!…あ…はっ」
「なに、空イきしちゃったの?」
呼吸はままならずに荒い息をあげる晴人。
嘲笑うかのように抜いたマドラーを再び奥へと戻す貴文。
果たしたとは言え、吐き出せていない精が溜まる欲望は萎えることなく、差し込まれたマドラーに反応する身体。
「…はぁ、はぁ。…ゆる…してっ」
「まだダメだよ、言い終わってない。…その2、分かった上で周りを魅了しないこと」
分かる筈もないが、このままだと快楽の地獄に落とされるのは目に見えていた。
何よりも早くこの快楽から解放して欲しかった。
「は…っ、がん、ばる」
耐え喘ぐ事も出来ないまま、開いた口も塞がらず、唾液が止めどなく流れていく。
「いい子だね。…最後は、僕の嫉妬を甘く見ないこと」
目を見開き、驚いた様子で貴文を見る。
付き合って一年には満たないものの、嫉妬は初めて聞いた言葉だった。
自分は沢山の嫉妬をしてきたつもりだったが、まさかと。
大好きで大好きで仕方無い彼。
そんな彼が自分に嫉妬してくれているのだ。これほど嬉しいことが有るだろうか、否ないだろう。
すでに快楽により貴文に流された涙とは違い、嬉しくて幸せ一杯の涙が溢れていく。
彼は今、じぶんの気持ちがが分かるだろうか。
「…聞いてるの?」
暫く何も言わずに泣く晴人。
涙は相変わらず止まらない。
「ふぇ…き、いてる…うれしくて」
震わせ声を漏らして、自由の効かない手で顔を隠せない自分の顔は酷い有り様だろう。
しかし、今は気にならないのだ。
「…わかれば良いよ。ほらっ、ご褒美」
再びスピードを早めて、晴人の弱い場所だけを狙って突き上げる。体液がくちゅくちゅと嫌らしく鳴り響き、限界にと赤黒く膨れ上がる欲望。
「あぁ…!おかしく…なるっ」
頂点に達した快楽は、中のうち壁をきゅゅうと締め付け、その狭さに何時もの余裕を崩し小さく吐息を漏らす貴文。
「…っ、イきなよ」
「ひぃ……あぁ!」
貴文が果てると同時に、欲望に刺さったマドラーを抜く。
抜いた瞬間、噴水のようにびゅるびゅると溜まっていたものが一気に溢れ出る。
しかし、いくら吐き出しても止まらないのだ。
「はぁぁ…とまらないっ」
白は透明にと変わり、吐き終わったのは暫くしてからっだった。
ぐったりする晴人は、消える意識のなかで、「嫉妬した狼には逆らうべからず」と頭に叩きいれたのだった。
→オマケ
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