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生徒たちからの爽やかな挨拶に爽やかに応える俺恐らく朝の俺は一日の中で一番爽やかだ
爽やかであるはずだ。
「あれ、先生今日元気なくない?wow wow」
「朝っぱらから飲み会のノリやめなさい
おはよう陽介
先生は元気です…。」
「うわっ、死ぬほど元気ねぇ
くそ笑える」
「早く教室行けよ…」
もうダメだ爽やかな先生でありたかったよ俺は
だけどまだ俺には大事な仕事がある。
「おっと、10分前なのでお先失礼しますねー
あとよろしくお願いします目代(めじろ)先生」
「はい、お任せ下さい」
そう、下っ端教師の俺はHR10分前にもなると1人取り残される
予鈴までには戻りたい
下っ端にも準備というものがある
だがそうもいかない
なぜなら
「はしれええええ!!!!!!」
俺の受け持ちのクラスのやつはだいたいギリギリに来るからだ
なんなんだお前らは
陽介を見習えよ
「おっはー!」
おっはーじゃねぇ死ぬ気で走って教室行けよ
続々と投稿する中最後尾に見えるのは
「坂口いい!!!!!!!!」
教室は決して生徒玄関から近くはない
予鈴前に来ない=大体死だ
おい坂口悠長に朝ごはん食べながら走るんじゃねぇ喉詰まるぞ
「んふぁお…ぐあ」
「いいよ食べてる時に言わなくて!
1回食べるのやめて走りなさい!
HRの後で食べればいいから!!!」
「んふぁ」
坂口がギリギリに来る
つまり俺もギリギリだ
故に出席簿等を取りに行く暇などない訳で
俺は毎朝嵩張るバインダーを持って挨拶をしている
化学教師なのに何故か毎朝全力で走っているせいで筋肉がつき、腹が減るので飯代がかさんだ
今日の坂口の朝食はツナマヨのサンドイッチ
うまそうだな、くそ…
何にしても、今日は聞こう
俺の、平穏のためにも
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