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仕事
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何も手につかない
集中してもあの子猫のような目を思い出してその度に手が止まる
兄さんが居る、か
確か小さい頃に亡くなっているはずだ
それからずっと見ているのか
……それからずっと眠れないのか
坂口の両親を見た事はない
面談もずっと俺と坂口の2人だけだ
放課後の教室で進路の話をしている時の、興味のなさそうな表情
あいつは自分に興味が無い
どうなっても、下手したら死んだって構わないと思っているかもしれない
そんなあいつが、一人でいるのは嫌だと…
強請られてはいるが初めて俺を頼ったと考えたら…
帰りには答えを出すと決めたんだし
時間はまだある
坂口は悪いやつじゃない
多分きつく突っぱねて関わりを最小限にすればきっともう関わってこないだろう
…けどそんなこと、俺はできるんだろうか
理由があるからとしていいんだろうか
俺は俺の中で最良を選ぼう。
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