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Love is in danger5
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「俺は陽さんじゃなきゃ駄目だ! 陽さんしかいらない。陽さんだって同じ気持ちでいるのに、どうして躊躇するんですか?」
鼓膜に突き刺さるくらいの大きな声を出した宮本をどうしても直視できなくて、俯いたまま呟くように心のうちを口にする。
「……俺はお前を、幸せにできるんだろうか」
自分のおかれている身の上や、その他諸々引っくるめたら、それらが不安材料にしかならなくて、大好きなヤツを幸せにする自信がなかった。
「そんなこと知りませんよ。もういいですっ」
不機嫌を表す感じで唇を尖らせた宮本はガバッと立ち上がり、橋本の目の前を通り過ぎて、そのままマンションを出て行ってしまった。
「雅輝……」
いつもの橋本ならすかさず追いかけて、恋人を宥めすかして説得している場面だというのに、ソファから腰をあげるどころか、頭の中が真っ白になってしまい、引き止める言葉すら浮かばなかったのである。
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