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キスがあったからっていって、俺たちの間に特に変化があった訳じゃない。
また授業中にメモを回すようになって間の女子も安心してるようだった。
クラスの人からは「俺=日崎と仲良い奴」と思われたらしい。
今日も隣の女子のグループの中ではおとなしい女の子が手紙を日崎に渡すように頼んできた。
「北田くん!お、お願いがあるんだけど…」
って話しかけられたときはちょっと期待してたけど
「これ、日崎くんに渡してくれないかな?」
ともじもじしながら言われて期待は外れたことを悟った。
ラブレター…だよな?
直接渡せよ!と言いたい気持ちもあったが、俺がそんなこと言える分際ではないし、俺には「いいよ」と返す選択肢しかなかった。
まあ昼休みでいいか。
てか日崎モテるんだなー。顔良いもんな。
顔のパーツがうざいくらい整ってて、目は切れ長だし、どことなく冷たいオーラをまとっているようにも見える。
俺といるときは結構幼くて親しみやすく感じるけど。
「はい、これ」
ポケットに大事に入れておいたラブレターを日崎に渡した。
ピンクでかわいらしい封筒を日崎に差し出すと、目を丸くして口をパクパクさせた。
「こ、これ…北田から…?」
「は?」
何でそうなるんだよ。
「うそうそ、冗談」
封を開けて中身を一読する日崎は悔しいけど様になっていて、きっとこんな手紙もらったことも一度や二度じゃないんだろうなと思う。
「はーー…」
読み終わって日崎は大きなため息をついた。
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