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電車で通学する僕たちは暫し、並んで談笑する、その間に秘かにお兄ちゃんのファッションチェック!
ならぬ、制服チェック。
「お兄ちゃん、ネクタイ曲がってる」
「ネクタイ?」
立ち止まり、兄のネクタイを結び直し、襟も少々、乱雑だったので、襟元も正す。
「ありがと、奏斗」
「ううん」
それからは暫し笑顔で会話し、そんな中でも細かくお兄ちゃんの制服チェック。
「あ」
「ん?」
「...社会の窓、開いてるよ、お兄ちゃん」
「社会の窓?」
ぽかん、としてる兄だが、さすがにそこは僕は正せない。
「スラックスのファスナー...パンツ見えてる」
行き交う人達に気づかれないよう、正面を向き、ボソッ。
「ああ!」
お兄ちゃんがようやく気づき、慌てて、スラックスのファスナーを上げた。
「あー!危なかった」
僕もひやひやしたよ、お兄ちゃん...。
なんだかわからないけど、キャラクターらしき、柄物だったし。
とりあえず、制服チェックは終了し、駅へと肩を並べて歩いた。
この頃の僕はお兄ちゃんのパンツに興味はありませんでした。
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