アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
11
-
「いえ。陽翔さんといて、俺の思いかけない事がいっぱいあります。はっきりいってそれに驚く日々なんですけど、それが俺にはとても楽しいです」
俺は小さく頷く。
「俺、家庭環境はあまり良くなかったんです。そのせいなのか、性格はいつも受け身で恋愛に対する感情は希薄だったと思います」
暗くならないように努めて明るく言う。
「だけど陽翔さんと出会ってからは、可愛いとか愛おしいとか寂しいとか一緒にいてほしいとか、怒ったりとか楽しいとか、今まで抱いたことがない感情を陽翔さんのおかげで抱かせて貰ったんです」
俺は微笑む。
「陽翔さんみたいに一直線で引っ張ってくれないと、俺は恋愛に関してずっとあのまま足踏み状態だったと思います。陽翔さんは俺の心を動かしてくれたんです。陽翔さんが俺を好きになってくれたからこそ、俺に色んな感情を引き出してくれました。好きになってくれてありがとう、は俺の方です」
俺に色んな感情を教えてくれるのは奏さんだ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
11 / 324