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留守番⑤
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「紫音、ごめんなさい、紫音、おれ…っ」
「どうしたの」
「おれ、夢で紫音のこと考えて、それで…っ」
「…それで?」
「…が、がまん…できなかった…」
「そう。久遠、おいで」
紫音が手を差し伸べてにっこりと笑った。
その表情に安堵して紫音の胸に飛び込むと、ゆっくりと頭を撫でてくれて。
「悪い子だ」
いままで聞いたことのない、紫音の低くて冷たい声。
耳元で囁かれたその言葉は心臓を射抜くようで、ぞわりと背筋が凍った。
「ごめ、…なさい、紫音…っ」
「久遠、ぼくの言うことが聞けないの?」
「ちが…っ」
見捨てないで。
いい子だって、抱きしめて。
「いうこと、聞くから…!」
「そう。僕の部屋で待ってて」
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