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ムカつく奴(怒)
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なんか先輩と仲良さげに話してるんですけど。
誰だよあの男子は。
まあ、知ってるんですけどね!
俺のクラスの女子が黄色い声で騒いでいたから、いやでも覚えるよな。
名前は確か”高橋幸久”。
高身長でカッコよくて頭もいいと、とても人気のある男子だ。
俺とは違うタイプである。
でも、何で先輩とあんなに仲良く話してるの!?
俺にはなかなか話してくれないくせに!
もうおこだよ!
激おこぷんぷん丸だよ!
そんなことを考えながら先輩の背中を眺めていた。
それから少しして、話が終わったのか高橋幸久が先輩から離れていく。それを見て少しのガッツポーズを心中で作り、そいつを睨む。するとその高橋幸久はくるりと俺の方を向いた。恨めしそうにそいつを見ると、何を思ったのか最高の笑顔で俺に近づいてきた。
「ねえ栗林君、ちょっと話があるんだけど」
「はあ?嫌ですけど。先輩との話しか受け付けないんで」
出来るだけ突き放し、俺は先輩の教室に背を向け歩き出そうとした。すると何かが俺の腕を掴む。
「ねえ栗林君、俺の初恋って栗林君の大好きな一生なんだ」
高橋幸久はそれだけ言うと、最高の笑顔を見せながら俺の腕を離し教室の中へと戻っていった。
ドクン、ドクンと胸が高鳴る。
こういう気持ちをなんというのだろうか…。
これは先輩に感じたモノとは少し違う胸の高鳴りだ。
そう、俺は、あの高橋幸久を本当に、
殺したいと思った。
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