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花咲く逢瀬
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ぽわ、ぽわん。
その日から、死神のおじさんと僕の生活が始まったんだ。
自宅に戻ることになった僕は毎朝同じ時間に起きて太陽を浴びた。
それはもう気持ちが良くて、幸せな気持ちになれた。明日死んでしまうかもしれないなんて、そんな事忘れてしまう位に。
体力がなくて遠くに出掛けられないから、近所の公園で遊んだ。
砂遊びのときは、死神さんが一緒にお城を作ってくれて、ボール遊びの時は蹴りっこをしてくれた。
ブランコも後ろから押してくれたし、滑り台は下から見ててくれた。
こんなに楽しいのは、生まれて初めてで、毎日が楽しくて楽しくて仕方がなかった。
泥まみれで夕方家に帰ると、いつもひとりで遊んでいるの?とお母さんに聞かれたから、お友達が遊んでくれる!と答えておいた。
僕も笑顔になるし、お母さんも笑顔になるし、後ろで死神さんも笑ってくれる魔法の言葉だ。
しゃらんら、しゃらら。
みんなが笑顔になる魔法の言葉。
お母さんとお父さん、周りの人にも死神さんは見えていないらしい。
僕にしか見えないってことは、僕の専属死神さん?なんて聞いてみたけど、死神さんは呆れたような顔をして相手にしてくれなかった。
そんな生活が、毎日ちゃんと訪れる。
本当に僕は死ぬのかな。
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