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「ごめんね。バレちゃった」
夜に倫太郎へ電話をかけた。そっかあ、と彼は返事をした。
「うん。ごめん。でも嘘ついたの怒ってないって」
「そっかあ」
「うん、あのさ、……それでね、……でもね、倫太郎に会いたいって」
「そっかあ」
「うん、うん、ごめん。本当にごめん」
「そっかあ」
「……………倫太郎?」
「……………………………ん? なあに?」
無機質な応答に違和感がある。怒ってるのかも。あまり聞いたことのない声のトーンだった。
「……ごめんね。あと一回だけさ、一回でいいから、あの、」
「ああ、大丈夫、大丈夫。なんとかするよ」
ごめん今立て込んでるから、切るね。簡素に通話は途絶えて、ぼくはベッドの上でひとり唸る。
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