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そっかあスマホないのかよLINEも出来ないじゃん。つまんないっぴ。ふてくされて適当に体育やってたら、ごめんと幸多に謝られた。
「え、なにが」
「なんか機嫌よくないから。ぼくなんかしたのかと思って」
「んあー、違う。ごめん」
バスケのパス練。幸多は運動が苦手。苦手だから、本当はもっと動けるのにビビッてる。そんでもっと体育を嫌いになってく。楽しいのにな。体を動かすって。
それより昨夜ね、と幸多に話す。連れ出し成功したっぴ、と報告したところ、幸多はボールを落とした。そんなに驚くか。褒めてけろ。
「……………そうなんだ。すごいね」
何故かドン引きされた。
「なにその反応」
「別に。……やっぱり倫太郎はすごいよね」
はあ?
「……えー。なんか、ムカつくんだけど? おれが気にしい?」
「……………なんでもない。ごめん」
「いやおい、待て」
パスはやめて近づく。横にいた友達が気にしてこちらを見てくるけど、ちょっと今邪魔しないでほしい。
「なんなん? 喜んでくれると思ったのに」
「嬉しいよ、ありがとう」
「怒ってんじゃん」
「怒ってないよ」
「怒ってんじゃん」
「……………」
悲しい。
「なんなんすか、幸多さん」
「…………………別に……倫太郎はすごいなって思っただけだよ。それだけ」
「えー」
「おれが行くより倫太郎のがいいもんね。なんでも出来る人って羨ましいよ」
なに、それ。
ムカつく。悲しい。意味わかんない。
なんで、全部幸多のためにやったことなのに、こんな仕打ち。
喧嘩すんなよと仲裁してきた友達をシカトして、気分悪いから早退します。先生に吐き捨てて授業を放棄する。だるい。うざい。しんどい。こんなところにいられるか。おれは帰るぞ。
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