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姉さんの、
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俺には、姉さんがいる。
姉さんはこの家がいやになったのか、二十歳になったらすぐに出ていった。
今は、21だろう。
出ていって一年になる。
姉さん、萌亜(モア)は、許嫁がいたらしいがそいつがとんでもない性悪だったらしいから結婚を取りやめ、彼氏と駆け落ちをしたらしい。
我が姉ながら、ほんと適当なやつだ。
んで、今萌亜が来ているのだが、
「…じゃあ、よろしくね。」
「おい、待てや。俺は一言もいいなんて…「じゃ、よろしくね!名前は慧斗だからね!バイバーイ!」
―――――ガちゃんっ!
「……………。」
これをどうしろと。
用具とか道具は揃ってんだろうけど、出来んのか……これ。
萌亜から預かったのは、赤ん坊。
「斗蒼ー、話は終わったー?」
「な、七海…これ。」
「……。いつできたの?」
「ちっ、違う!これは萌亜が預けてきたんだ!」
「…なんだぁ!そうだったんだ!名前は?」
「…慧斗だって。」
紙を見せて、確認させる。
「俺の字と斗蒼の字が入ってるねー!」
なんでお前はそんなに能天気なんだよ!
「どうすんだよ、これ。」
「どうするって言われたって、俺、知らない。」
「はぁ!?…俺、無理だぞ…。」
「俺もサポートするから、頑張ろうよ。ね?」
「え、七海がやれよ。」
「え、何その責任の押しつけ。やだよ。」
「なんで。」
「だって、俺のせいで変な子に育っちゃったらやだし。」
「…はぁ…。しゃーねぇ、慧斗、今日から俺がてめぇを育ててやる。
ありがたく思え。」
「ふえっ…ふっ…」
「ん?なんだ…?」
「お腹すいてんじゃないの?」
「ミルク、か。」
慧の方へ向き、目で訴えてみた。
「え、その目線は俺に見蕩れてるの?」
「は?キモい。ミルク作って来い。」
「はいはい。」
……慧斗、か。
意外と嬉しかったりする。
萌亜はそれを狙ったわけではないと思うが、なんか、嬉しい。
俺も気持ちわりぃな。
「ふぇぇっ…うぇっ…」
「ちょっと待ってろ。もう少しで来る。」
てか、慧斗はどうすればいいんだ?
学校行ってる間とか、習い事をしてる間。
一人は流石にだめだ。
学校に連れていく………しかねぇよな。
習い事は…辞める。
正直つまんなかったし、ちょうどいいだろう。
学校には、連絡を入れてもらおう。
そのほか、何か支障をきたすことはないだろう……多分。
「ミルク作ってきたよー。」
「ご苦労だった。」
慧斗の抱き方を変え、飲ませやすい格好にした。
慧斗は寝返りも打てるし、首もある程度据わってるから、あまり手がかからない。
ベットから落ちないように見ることと、危ないものから慧斗を遠ざけることなどを気をつければいいだけだ。
「うわ、飲み終わんの早ぇ…」
「余程腹減ってたんだな。将来大食らいになったりしてな。」
「だな。」
横抱きから縦に変え、ゲップをさせ、寝かしつける。
「斗蒼、慣れてんだな。」
「実習をしたことがあってな。まさかこんなに役立つとは思ってなかったけど。」
「へぇ、今そんなのやってんだ。」
「俺とそこまで年変わんないと思うんだけど。」
「でも、俺ん時やんなかったよ?」
それはお前が荒れてたからだろ。
こいつ、元ヤン。んで、総長だから。
どういう風の吹き回しでここに来たのかは知らねぇけど。
「コイツが寝てる間に服買いに行ってくる。」
「じゃあ俺も行くー。」
「女中に頼んでくるか。」
買い物へ行きます。
赤ちゃんのってどんなの買えばいいんだろうな。
ちっちゃい時って性別構わず可愛いの着せるじゃん?
どういうのを買えばいいんだろうか…
ま、とりあえず行くか。
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