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side:奏夜
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島田が出て行ったことで部屋の緊張感が緩む。
「キツい、もうやだー、さえさん、やめよ?」
さっきまで嬲られていて体力もないはずなのに、俺のことを完全に無視して瀬尾がボヤく。
言葉と態度が噛み合っていないレベルで余裕を見せてくる。
「貴方も懲りずに挑発するから……そもそもあの少年に買い手などいないし、担当でもなんでもないのに何故首を突っ込むんですか?早く、連絡手段吐いてしまえば終わります」
冴島は慣れたように答える。
「ヤダよ、だって言っちゃったらもう幸夜の手引きしてあげれないもん」
「今まで見逃してたのなら言ったところで、目をつぶってくれる可能性もあるかもですよ?」
「これ以上管理されたくないんだよね、てか、これ調教じゃなくってただの拷問。そう思わない、奏夜?」
さっきまで、完全に俺のことなど眼中になかったくせに、こちらが興味をなくす寸前でふってくる。
「お前、マゾか。島田の機嫌とるくらいお前なら簡単にできるだろう。何故煽る」
「そういう病気……かな?」
まともに答える気がないのが分かり会話がバカバカしくなる。この会話も単純に島田が居ないうちに休憩しておこうという魂胆なのだろう。
冴島もそれが分かって許容している。
「ポチくん可愛いでしょう。甘え方も前より素直になったんじゃないかな?奏夜にはご褒美貰っても良いくらいなのに」
ポチは俺に対して自分を殺してでも俺の機嫌を取ろうとするところがある。それが最近は甘えてくる。どこまで許されるかポチが分かってきたのもあるだろうが、間違えたくないポチは瀬尾に後押しでももらう事で、甘えられている。それは、気づいていた。
監視カメラを俺に教えて来たこともそうだ。
瀬尾はこちらに不利になることはしない。
それでも、味方ではない。
「お前が勝手にしてるだけだろ」
「まぁ、そうだけどね」
特にこの会話に意味などないのか、瀬尾が素っ気なく言う。媚薬とさっきまでの拷問紛いな調教で体力も余裕もないはずなのに、瀬尾は微笑う。
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