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不機嫌な悪魔
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部屋に鳴り響くアラームの音で目が覚めるともう8時を過ぎていた
重たい、そう思い視線を横へ移すと美麗は俺の布団に潜り込み足を絡めていた
コイツッ……床に布団敷いてやったのになんで一緒に寝てんだよ。
シングルベッドに男2人は流石に物理的にも視覚的にもキツい
「おい、起きろ。邪魔だ」
寝こけている美麗を手荒に叩き起すと寝惚けながらゆっくりと上半身を起こした
ゴシゴシと強く目を擦り、また寝ていたそうに長い欠伸を出している
そんな美麗をよそ目に俺はベッドから離れ、ロッカーから取り出した制服を着替える。
「辰巳くん。いつも学校…それで行くの?」
それって、なンだよ
別に少し着崩してるだけだろ。
あからさまに不満そうに眉を寄せてベッドを離れると俺を挟んで壁に両手をついた。
なにがしてェンだよ、、、クソ邪魔。
退かそうと美麗の肩に手を掛けると、柔らかい猫毛がサラサラと首を撫でる
「ひっ……はは!やめろ!あははッ」
首が敏感なのもあり、触れる毛先が凄くすぐったい。
構って欲しかったのか?
「ったく、時間ねェんだから…。帰ったらいくらでも相手してやるから……痛ッ!?!」
ガリッ、そんな効果音に思わず美麗を突き飛ばす。
「てめェ、なにしてンだよ!!?」
ジンジンと痛む首元に手を当てると真っ赤な血が出ていた。
美麗は床に突き飛ばされたまま俯きブツブツと止めどなく言葉を並べていた
クッソ、うぜぇ。
怒りを抑えるようにガシャガシャと頭を雑に掻く
「はーーーーっ……お前、どうしたんだよ」
俯く美麗の前にしゃがみ込み視線を合わせるように顔を覗き込むとグイッと腕を引っ張られ体制が崩れる
「……辰巳が悪いんだ、そんな卑猥な格好してるから…
そんなに身体見せてどうするの?襲われたいの?僕以外の人に??
それともわざと?僕を怒らせたいから?」
「お、おい。落ち着けよ。」
なんだよコイツ。
普通なら今にでも殴り飛ばしてやる所だが、そう簡単にいかない
俺を見ているようで見ていない瞳に流石にヤバいと直感が言っていた
「……ッくそ。わ、わかった、ちゃんと着るって、だから落ち着けよ」
穏便に済ます為に苛立ちを抑えながら乱暴な手つきでボタンを全て閉じる
普段ならイライラしたら我慢するなんて事はしない、
そのせいで美麗を相手にしていると発散しようのない苛立ちに心労が溜まる
何年ぶりと言ってもいいほど久々に丁寧にシャツを着る
なんだか見られない格好すぎて何処と無く不快感が漂う
「ほら、これでいーだろ。」
両腕を広げて大袈裟に見せつけると美麗は満足したように口を緩ませ、何も前触れも無しに突然舌を唇へと当てた
キャンディを舐めるかのように舌を滑らされゾワリと鳥肌が立つ
ジッと上目遣いで見つめてくる瞳は口を開けろと言っている。
付き合う、とは言われたがコイツとこんな事をする気は一切ない
男ってだけで抵抗しかねェ
俺は別に女に困ってる訳でもねぇのに。
開かないように唇を強ばらせていたが、美麗は痺れを切らしたのか無理矢理舌をねじ込んでくる。
「……や、め……っ。」
容赦なく絡み込む美麗の侵入を許してしまう
口の中が美玲の舌とわざと注がれる唾液でいっぱいで
舌を絡められる度にゾクゾクとした感覚が腰を襲い力が抜けてしまう。
ぐちゅぐちゅと奥の奥まで乱暴にかき乱され、
ムードもあったもんじゃない、本能的なキスに口から唾液が滴った
まるで直接脳をかき回されているようで身体が痺れていく。
「……ン……ッふぅ………ぁ、」
くちゅっ、といやらしい音と共に離れる唇
「ッ……はぁ、。ご、ごめんね、僕の為にやってくれたって思ったら凄く嬉しくて、つい。」
俺の思考は完全に停止状態。
「ふふ、……早く帰ってきてね、辰巳」
「あ、あぁ。」
キスの余韻か、未だにボーッとしている頭の中で現実を整理しようと脳が頑張っていた
あ、れ。今何したんだ?
キス、したのか?
つか、なんでこうなったんだ?
整理のつかないまま、美麗に見送られて学校へと向かった
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