アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
カルボナーラ
-
side ちとせ
家に帰っても晩御飯ないし、することも無いし、暇だから斗真の相手をしてやるんだ。決して俺が一緒にいてほしかったわけではない。言い訳とわかっていて脳内で何度も繰り返す
風呂に入って適当に髪を拭いてリビングに向かうと斗真が「もうすぐ出来るから髪乾かしてこい」と言う。暑いし面倒だし、放っておいても勝手に乾くのだからと言うと睨まれたがもう斗真が怖いとは思わないし命令される謂れも無い
「ちとせ、フォークとスプーン出しとけ、あとコップ。取り皿もな」
「うん」
言われた物をせっせと用意して並べる
カウンターからキッチンを覗き込むとパスタをクリームと和えているところで見ているとぐぅぅと腹が鳴る
「できたぞ」
盛り付け終わって斗真が皿を両手にダイニングに出てくる。椅子に座るとそれが目の前に置かれてツヤツヤと光るカルボナーラに見蕩れる
さあ食べようとフォークを持つが斗真は座らずまたキッチンに入っていった。さすがに先に食べるのは良くないと待っているとトレーに何かを乗せて戻ってきた
「ほら、サラダとスープ」
置かれたのは生ハムがいっぱい乗ったサラダとオニオンスープ。この短時間でこんなものまで用意してしていたのかと驚く
「いただきます…」
絶対美味いと見ただけでわかるそれらにどれから手をつけるか迷う。でもやっぱりカルボナーラかな、とくるくるとフォークに巻き付けて一口…美味い。めちゃくちゃ美味い
「美味いか」
「うん美味い」
ぱくつく俺を見て嬉しそうにした後、斗真も食べ始めた。カルボナーラの作り方とかサラダのドレッシングは何かとかそんな話をしながら食べるのは楽しかった
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
12 / 43