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誤魔化すように
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side ちとせ
「はぁ…」
斗真がため息をつく。熱くなっていた頭が急に冷えて、血の気も引いて、心臓がひゅっとなった
「…ちとせ、もう寝るか?」
何か言おうとして止めた斗真がそう尋ねる
「……」
「…ほら行くぞ」
呆れた様な諦めた様な、そんな雰囲気。
動けなくて追いかけられずにいると手首を掴まれて引っ張られた。抵抗もできず引っ張られるままに歩いてついて行くと下僕だなんだと言われていた頃に使っていた部屋に連れていかれた。もちろん鎖や首輪なんかは見当たらない
「この部屋はお前の好きに使え」
それだけ言うと斗真は部屋から出ていこうとする。慌てて斗真の服を握る
「…どうした?」
「……」
そのまま俯いて何も言えずにいると握っていた服から手を外されて斗真は俺を正面から見る。そして腰をかがめて顔を覗き込んできた
「ちとせ、言ってくれないとわからない」
余りにも真摯な態度でそう言われて全部ぶちまけたくなる。思っていること、考えていること、整理も出来ていない心の内を全部吐き出したくなる。でもそんなことをしたら斗真に失望されそうでできるわけが無い
叫んで、怒鳴り散らして、泣いて、吐き捨ててしまいたい全部を飲み込んで目の前にある斗真の顔を両手で掴む。そのまま無理やり唇を合わせれば斗真が体を強ばらせたのが伝わってきた
気にせず角度を変えて何度かキスを繰り返せば斗真もその気になった様で腰と後頭部に手を回された。ちろりと唇を舐められて、それに応えるように薄らと口を開くと待ってましたとばかりにぬるりと舌が入ってくる
「んん…んむ、ふ、ぅぁ…んんんっ」
くぐもった声が口から漏れ出て、くちゅだとかぴちゃだとかちゅっだとか、そんな音が聞こえてきて恥ずかしい。歯列を確かめるように舐められて、舌を吸われて時々甘噛みされる。息苦しくて身を離そうとすると抱きすくめられて更に深く、深く口付られて責め立てられる。もう疲れたと舌を引っ込めれば上顎を舐め上げられてぞわりと鳥肌が立った
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