アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
5再敗の呪い
-
「小僧、時間だ」
「うん」
パーカーのフードを深く被る
「貴様は兎に角学べ」
「うん」
とうとう…あいつを殺せるんだ
悠仁は拳を握りしめる
やがて1台の車が現れ
1人の男が降りる
「五条だ!」
「ああ」
悠仁の手を引き
五条の前に立つ
「君誰?その子は人間だよね?」
五条が訝しげな表情を見せる
「人質のつもり?だったら…」
視線が自分の方に向かっていたので慌てて漏瑚の後ろに隠れる
「小僧、絶対に儂から離れるな」
「やっぱり悠仁!よかった!生きてたんだ」
いつの間にか悠仁の後ろにたった五条が嬉しそうに叫ぶ
「良かった無事で。君が死んだと聞かされて憂太も心配していたよ」
腕を伸ばすも振り払い
「あんた達が!俺を殺そうとしたんじゃないか!」
叫ぶ
「あいつらか…本当に悠仁を殺す気だった…」
歯軋りしていると
「避けろ小僧」
「うわあっ!」
いきなり五条に溶岩流が流れ込み
漏瑚が悲鳴を上げる悠仁の腕を引く
「あぶっ!あぶっ!」
「喧しい!貴様に当たらんように加減してやっとるわ!存外大した無い相手だったな」
ニヤリと笑い悠仁を連れていこうとするが
「悪いけどその子だけは置いていってくれないかな。保護したいから」
溶岩流を浴びた五条は傷ひとつなく
「ふん!この小僧は自ら仲間になった。貴様らに嫌気がさしてな」
頭頂から何かがポンと飛び出す
「何か出た!」
「一々喧しいぞ小僧!貴様は本当に騒がんと気が済まんのか!」
「ごめんなさい…」
謝罪しつつも漏瑚の頭の上を覗く
「貴様から燃やしてやろうか?」
「ちょっと気になって…」
口元に針の生えた虫
「火礫蟲(かれきちゅう)」
「耳を塞いでおけ小僧」
「え?」
「あ"ああああああああああ!」
蟲がいきなり叫びだし
「うるせー!」
耳を塞いだ悠仁は思わず叫ぶ
「貴様も十分うるさいわ!」
そこに居ろと言い
漏瑚が移動し五条に攻撃を加えていく
「あれが特級…」
12月24日に見たのも激しかったが今回のは前回より激しく
「脹相の言う通りだな…」
漏瑚達が五条に勝てるかと聞いたとき
「奴等は特級だ。実力で言えばおまえは足元にも及ばない。だがそれでも五条には負ける。それだけだ。宿儺であれば五分五分だな」
兄バカではあるが冷静に自分達の評価をしていたのに
「俺ってバカだよな-!」
思わず笑う
「前回の時に何を学んだんだか!」
「いや、今の君は十分呪力のコントロールが上達している。お兄さんの教え方が上手いんだね」
「え…?ごじょ…」
「しばらく見ないうちにまた強くなったんじゃない?」
いつの間にか現れた五条に言葉を失う
「脹相は居ないのか。まあ居たら絶対こんなところに君は連れてこないね」
「脹相には黙って出てきて…ってあんた漏瑚は?」
「うん?あっち?」
「適当だな…まさか殺した?」
服の裾を握りしめる
「まさか!ほら」
「貴様!ちょこまかと!そして小僧から離れろ!そいつは我々の物だ!」
ピクッ
「誰が…誰の物だって?」
漏瑚の言葉に五条が反応する
「そいつの中の宿儺は我々呪霊の悲願だ」
「酷いね。悠仁個人の事はどうでも良いんだ」
ズキンッ
「俺は…別に…」
胸元を握りしめ唇を噛む
「……」
俯いた悠仁の頭に手を乗せる
「直ぐに終わらせる」
「吹いたな五条悟」
「だって君弱いもん。同じ弱いでも脹相は自分の実力を知っている分君より賢い」
アッハッハァー
と笑う五条に
漏瑚の表情が強張り
「貴様ぁ-!」
頭が噴火する
「噴火してるー!」
「舐めるなよ小童が!そのニヤケ面ごと飲み込んでくれるわ!」
怒りにのまれた漏瑚の目には悠仁は写っておらず
「大丈夫。僕から離れないでね」
優しく撫でる
ドキン
優しい笑顔に頬を赤らめる
「僕が絶対君を守る」
「ぅん…」
思わず素直に返事をすると
「良い子だね」
頭を撫でられる
「先生…」
「悠仁は良い子だね」
頭を撫でてくれた夏油を思い出す
「領域展開」
「あち"っ!」
暇もなく溶岩の壁に囲まれる
「僕も好きな子の前だからね。格好つけさせて貰うよ」
目隠しを外し
「領域展開」
五条も領域展開をする
「ああ…もう決着が着く」
悠仁が呟く
実力の差は歴然
悠仁から見ても分かる決定的な差
「君は殺さない。聞きたいことがあるからね」
「漏瑚!」
逃げろと言う前に五条が漏瑚の頭を掴む
「止め…」
悠仁が止める前に
ギギュウウウ
「わああああああっ!」
五条が漏瑚の首をもぎ取る
「嫌だあーっ!先生!先生!」
悠仁の悲痛な叫びがこだまする
「酷いね。好きな子のトラウマを思い出させるなんて」
遠くから眺める夏油が呟く
『興味ありません。あの子が呪いに満たされて、宿儺復活が順調にいくことのみが我等の願いです』
「へえ…で?どうする?助けにいく?」
『当たり前です。私達は仲間ですから』
「よく言うよ…呪霊の分際で…」
立ち上がり去っていく
「悠仁は帰ってきたら慰めてあげたら良いか」
「あ…ぁ…先生…先生ぇ」
ガクガクと震える悠仁に何か言おうとした漏瑚の頭を五条が踏みつける
「本当は悠仁を慰めてからなんだろうけど。仕事優先だ。おまえ達に指示したのは誰だ?」
頭を踏みながら忌々しげに尋ねる
「悠仁を騙して言うことを聞かせる何て呪霊だけじゃ無理だろ?」
ぐりぐりと足蹴にする
「ぐっ!きさ…」
ごりっ
「ごふっ!」
喋ろうにも五条に踏みつけられ喋れない
「あっ!止めろって!そんな事したら…呪霊って死ぬん?」
五条を止めながらも五条に尋ねる
「さあ?こいつは特級だから簡単には…危ない!」
悠仁を庇い跳ねる
いきなり現れた植物に
「わあ綺麗」
「だね…って」
五条が自分の頬を叩く
「悠仁!」
構えるも
「ハナミン!」
悠仁は漏瑚の生首を新たに現れた呪霊に投げる
『その名で呼ぶなと…悠仁、あなたも』
呪霊は悠仁にも腕を伸ばすが
「?」
悠仁の指先が見えない壁に阻まれているようで
『くっ!迎えに行きます』
そのまま去っていった
「今の奴喋ってた?まあ良いや」
とんっ
「あ…」
悠仁の額を指で押すと
悠仁は意識を失う
「悠仁…良かった。無事で本当に良かった」
悠仁を抱きしめキスをする
「君は僕だけの物だ」
「随分と穏やかな領域だね」
ドアを開ければそこは海辺で
ビーチパラソルの下では真人が本を読み
海には陀艮と脹相が浮いていて
「楽しそうだね」
「別に…こうして海で頭を冷やさないとおまえ達を殺しそうになるから」
浮き輪代わりに脹相にのし掛かられた陀艮は
「ぶー」
不満げで
「漏瑚と悠仁はどうした?」
真人が尋ねる
「漏瑚は瀕死。悠仁は無事だったけどトラウマを見せつけられてた」
「悠仁に何かあればお前達無事ですむと思うなよ」
脹相の睨みにへらりと笑う
「五条悟がそんなことをするように見えるかい?君の弟は男たらしだし心配ないよ」
ピクッ
「もう一度死ぬか?」
ぎちぃっ
「ぶぅうーっ!」
頭を握られた陀艮が悲鳴を上げる
『陀艮をいじめないでくれますか?』
漏瑚の生首を持った花御が現れる
「漏瑚、花御。無事で何より」
微笑む真人に
「どこをどう見て言っている」
漏瑚が怒りの表情の見せるも
「おい」
更に怒りの表情の脹相が漏瑚の頭を掴む
「何で悠仁がいない?」
目を血走らせ
脹相が尋ねる
「奴は…」
『虎杖悠仁は五条悟が連れ去りました』
花御が淡々と答える
「だから言っただろう?お前達が束になってかかっても敵わんと」
(((言ってない!)))
「とりあえずお前ら死ね。尻の穴から景色を見て死ね!」
(((尻好きだな!)))
「これは儂の失態…」
どかっ
「きゃいーん!」
漏瑚を蹴りあげ
「悠仁は俺が連れ戻す」
ドアを開けようとして足を止める
「どうした?迎えにいくんじゃないのか?」
「…悠仁の居場所が分からない」
「ここなら誰にもバレないな」
全面を呪符で張り巡らされた部屋
ベッドに意識の無い悠仁を寝かせる
「悠仁」
名を呼び髪を撫でる
「ちょっとごめんね」
服を捲り
ズボンを脱がせ体を調べる
「やっぱあのお兄さんはやらないよな」
笑いながら着せる
「今度から僕が…」
「せんせぇ…」
悠仁の呟きに唇を噛み締める
「傑が相手なら敵わないじゃん…」
悠仁の頬にキスをする
「まあ諦めないけど」
夢を見た
懐かしい自分の頭を撫でる掌の感触
作られた笑顔
最後には本当の笑顔で
「悠仁、愛してる」
「先生!」
自分の声に驚き目を覚ます
「あ、気がついた?」
黒い目隠しの男は
「五条!」
慌てて身動ぎすると
じゃら
「…っ!」
足には枷と鎖
「この変態!」
睨み付ける悠仁に
「ごめんね。こうでもしないと君逃げるでしょ」
飲み物を側におく
「当たり前だろ!あんたら俺を殺そうとしたじゃん!俺はおとなしくしたがってたのに!」
頬を紅潮させ怒鳴る悠仁に
「誤解があったみたいだね。僕達は君を守る側と殺したい側といる。僕らは前者だ」
「知らねーよ!そんなの!先生を殺した時点であんたは俺達の敵だ!」
「そうだね。今は君に何を言っても言い訳にしかならないね」
悠仁の髪を撫で抱きしめる
「君が生きていてくれて本当に良かった」
耳側で囁く
「ありがとう悠仁」
「卑怯者…」
「うん。卑怯だから弱みを握って君を抱きたい」
唇を開かせ舌を侵入させる
「んぅ…」
無意識のうちに五条の背中に腕を回す
心地よく口内を侵す舌の感触に
悠仁の体が火照る
「はぁ…」
どくん
どくん
「悠仁、愛してる」
呪霊はもう居ないのに
この男を欲する自分がいる
「もっと触れて良い?」
欲に濡れた声が心地いい
「ぅん…俺も欲しい」
悠仁はゆっくりと五条を受け入れる
「気持ちよくなりたい…」
敵に愛されたいなんて呪いじゃないか
「俺の敗けだ」
続く
オマケ
じゅじゅさんぽ
野薔薇「この鶏団子美味しい!」
憂太「うん。虎杖君に教えて貰った。料理も上手な人だった」
恵「女子だったら付き合ってました?」
憂太「うーん…どうだろう?」
パンダ「でもあいつ背の高い奴が好みなんだろ
?憂太じゃ無理無理」
棘「高菜!」
野薔薇「じゃあ乙骨先輩は無しですね。ヒョロいし、目の下のクマキモい!」
憂太「えぇー」
恵「ディスってんじゃねえ釘崎」
野薔薇「だって本当の事だし」
落ち込む憂太
真希「まあ虎杖は男もいけるしワンチャンはあるかもな」
憂太「いや、虎杖君も好きな人が…」
真希「まあ、悟はねーな。殺したい位に嫌ってたし」
憂太「普通に強姦魔は嫌だと思う」
野薔薇「うわ最低!伏黒!あんた気を付
けなよー」
恵「何でだよ!でもスキンシップは激しいな」
思いだし震える伏黒
棘「しゃけしゃけ!」
パンダ「そういえば背の高い女が好きって奴京都校にいたな」
真希「ああ、なんだっけ?あの暑苦しいの…」
憂太「東堂葵君?情熱的だよね。去年の交流戦で胸を貸して貰った」
真希「嘘つけ。おまえボコボコにしただろ」
野薔薇「うわ最悪!ボコっといてそれ?サイコパスっぽい」
恵「釘崎、おまえちょっと黙れ。先輩泣いてる」
憂太「いや、軽くへこんだだけ。東堂君かー。彼男も大丈夫かな?」
真希「いけんじゃね?しょっちゅう脱いでるし」
野薔薇「うーわ!想像したらきっついわー!」
恵「もう黙れ」
京都
葵「ぶえっくしぃ!」
真衣「やだきったなーい!死ねば?」
葵「誰かが噂?まさか東京校の乙骨か?」
真衣「何でよ。あんたなんか視界にも入らないわよ」
葵「いや、あいつとはまた再戦だ。そして今度こそ高田ちゃんの良さをなあ!」
真衣「あー、頑張ってね。そして殺されろ…」
後日東堂葵がゲイだという根も葉もない噂が飛び交い激怒した東堂によって
「乙骨めぇー!」
憂太がとばっちりを食らうがそれはまた別の話
終わり
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
5 / 37