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14再執の呪い
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「悠仁、弟たち…いや、お前のお兄ちゃん達が見つかった」
起きてきた悠仁に脹相が唐突に伝える
「唐突だな…でも良かったじゃん!あんたずっと探してたしな!」
本物の弟達が見つかれば自分との兄弟ごっこも終わりで
『悠仁、陀艮があなたに今なら頭を撫でさせても良いと』
「いや別に寂しいとか思ってないし!そういう気遣い要らないから!」
「?弟達の中にお前も含まれているが?焼きもちをやかなくてもお前も可愛い弟の1人だ」
脹相が頭を撫でる
「いや別に焼きもちやいてねーし。本当の弟に会えるんなら良いじゃん」
「お前も本当の弟だ」
いまいち噛み合わない会話をしながら夏油の居る場所に集まると
「誰?」
「迷子か?警察に行け」
悠仁と脹相は不審者を見るような目付きで二人を見る
「いや不審者ではないよ。今回の作戦に集まって貰った呪詛師だ」
「へー…呪術師といい、皆胡散臭い」
「悠仁?何で私を見るんだい?」
「胡散臭い代表だからだろう?自分がまともだと思っているのか?」
「君にだけは言われたくないよ脹相」
「うっせーな!お前らからハンガーラックにしてやろうか?」
「あ"ん?」
脹相が男の1人を睨み付け
「だから止めろって!」
悠仁が止める
「何でそんなに好戦的なん?」
「まあ言っても呪霊だからね」
苦笑しながら悠仁の頭を撫でる
「改めて紹介するよ」
「ポニーテールとハンガーラック」
「うん?何かの歌のタイトル?」
「勝手に名前を付けるな!それにハンガーラック以外も作るわ!」
「うるさいぞハンガーラック」
脹相までハンガーラックと呼びはじめ
「もう面倒だしそれで良いかな?」
夏油も同調する
「良くねえわ!お前らまとめてクローゼットにしてやろうか!」
「ああん?やれるもんならやってみろ!」
「あー…また喧嘩になった…」
自分が元凶であるにも関わらず他人事の様な悠仁に
「なあなあ、あんた年いくつ?見たところ俺と同い年位だけど」
ポニーテールの男が馴れ馴れしく話しかける
「あ、16っす」
「マジ?じゃあ何?あのおっさんと結構年離れてんの?」
「オッサン?夏油先生まだアラサーだし!」
「悠仁…私は27だ」
「11も離れたオッサンと何やってんだよ…」
「おまっ!見てたのかよ!」
声を上げもう1人の男の視線に
慌てて小声になる
「凄く色っぽかった。あのオッサンには勿体無い位」
「余計なお世話だよ!オッサンでも何でも俺が先生の事が好きで付いていってるんだから」
「うへぁー!オッサンがテクニシャンな訳じゃねーんだ」
「うっせーな!先生は上手だよ!オッサン舐めんな」
「悠仁…オッサンを連呼しすぎじゃないかな?」
ぐりぐりぐりっ
「あだだだだだ!」
こめかみに拳で絞められる悠仁に
「本当に勿体無い」
「改めて紹介するよ。呪詛師の…」
「組屋鞣造だ」
「重面春太だよ。よろしく悠仁」
「どうも。じゃあさようなら」
脹相が頭を下げた後悠仁を連れていく
「ちょっと脹相!帰らないでくれるか?」
流石の夏油も焦る
「何で俺が弟でもない奴らに構わないといけない?子守りはもう沢山だ」
悠仁の肩を抱く
「それに悠仁に悪影響しかない」
「いや人を見た目で…判断して良いな…」
2人の格好に悠仁も背を向ける
「人を見た目で判断するのは良くないな」
「いやこの場合は見た目で判断して良いでしょ!どう見てもいかがわしいのと変なのと!」
引き留める夏油に抵抗する悠仁
「おいこら!俺達を変質者扱いするな!本気でハンガーラックにするぞ!」
組屋が食って掛かり
「俺は悠仁と仲良くしたいのになー」
重面がニヤニヤと笑う
「俺は嫌だ!」
悠仁は強く拒絶する
「俺も嫌だ!」
便乗して脹相も拒絶する
「脹相…君はただ弟に合わせたいだけだろう?」
「この…受肉体の分際で…」
組屋が呟くも
「だったら特級の1人でも倒してみろ。行こう悠仁」
脹相は涼しい顔で去る
「上等だこらぁ…あ?」
がくんっ
いきなり膝から崩れ落ちる
「脹相…」
夏油が苦笑する
「え?何何?何が起きた?」
慌てる重面に
「死にはしない。ちょっとした自己紹介だ」
脹相が指を鳴らすと
組屋は元に戻る
「本気ならお前は死んでいた。分かったなら俺達にちょっかいを出すな。不愉快だ」
「脹相、今のはやりすぎじゃあ…」
心配そうな悠仁に
「あんな3流に構っている暇はない」
言い捨てる
「言い方!」
「それよりお前を鍛える方が先だ。この前お前が怪我をした時、俺は心臓が止まりそうになった」
「え?呪霊って心臓あるん?」
「取り敢えず出来るだけ乙骨から逃げられる程度には鍛える」
「乙骨を倒すのは…」
「俺にも無理だ。夏油の呪霊も負ける位だ」
「そうか…」
落ち込む悠仁に
「お前は成長できる。今は鍛えろ」
人気のない温泉
キセルを吸う漏瑚の元に
「漏瑚ーっ!」
真人が服を脱ぎながら走ってくる
激しい水音ともに飛び込む真人の足の間
「貴様何を付けている」
「何ってナニ」
「そんなもの呪霊には要らんだろうが」
呆れた様子の漏瑚に
「悠仁とやるためだよ」
真人は気持ち良さそうに泳ぐ
「…は?」
真人の発言に一瞬言葉を失う
「やらねーよ!」
合流した悠仁も怒鳴る
「それに俺はまだ怒ってっからな!」
「えー?仲良くしようよー!」
「仲良くなりたいなら自分の尻とでも仲良くしてろ。何なら自分で自分に突っ込め」
「何でそんなに尻が好きなん?」
不思議な表情を浮かべる悠仁に
「小僧、この間は悪かったな」
漏瑚が謝罪を口にする
「別に。漏瑚が無事で良かった」
にこりと笑う
「そんなことはどうでも良い。夏油、本当に奴等を今回の作戦に組み込むのか?」
岩場で寛ぐ悠仁の側に座り
夏油に尋ねる
「ああ。だからこそスカウトしたんだ」
「今回は俺の弟達が関わってるんだ。何かあったら殺す!」
「大丈夫だよ。受肉していない受胎九相図は簡単には破壊されない」
夏油は笑ったままで
「ちっ!」
「なあ、受胎…(受胎…なんだっけ?まあ良いや)脹相の弟って8人?だっけ全員連れ出すん?」
「いや…今回は2人だ。残りの6人は別の場所で…」
「生きているのは脹相を含め3人」
「4人だ。悠仁を忘れるな。死んだ弟達の回収も絶対にする」
「え…6人も死んでるの?」
悠仁が同情するも
「まあ堕胎されたしな」
脹相があっさりと言い放つ
「何かごめん…」
「?何でだ?」
「いや…うん…残りの兄弟も探そうな」
「ところであいつらは何に使うんだ?」
悠仁を膝の上に乗せ頭を撫でながら脹相が尋ねる
「ハンガーラックは悠仁と互角だが、ポニーテール。あれは何だ。盾にでもする気か?」
「彼らは呪詛師だ。君の弟達を回収するために陽動作戦に使う」
「それはどうもありがとう」
「棒読み!てか何で俺このポジション?」
「え?悠仁のリクエストじゃないの?」
「悠仁が寂しそうだったから」
しつこい程に頭を撫でる
「いや俺ガキじゃないし!」
「寂しかったんだ」
「最近他の兄弟の話をしていたしね」
「小僧、お前はそんなでかいなりをしてまだ兄が恋しいのか?」
全員が悠仁を見つめ
「寂しいなら俺がいつでも側にいてあげるよ」
真人が腕を広げるも
「いえ結構です」
悠仁は拒否した
「んぅ…ふ…」
唇を重ね
舌の感触を楽しむ
「は…脹相気持ち良い」
「やっぱり寂しかったんだな」
「違うって」
いきなりキスをねだってきた悠仁に脹相は応え
頬を撫でる
「弟達が増えても俺はお前のお兄ちゃんだから心配するな」
「いまいち噛み合わない…」
「次はどうする?何処を触って欲しい?」
「ん…脹相が好きなところで良いよ。あんたの手も気持ち良いから」
瞳を潤ませねだってくる可愛い弟に
「任せろ」
脹相は悠仁の服を捲る
「ぁ…は…」
脹相の手と舌を受け入れ
身悶える
「ん…熱いな」
悠仁の肌が熱を持ち
汗でしっとりと濡れる
「興奮してるから」
股間に触れればペニスは硬くなっている
「俺が触って硬くなったなら嬉しい」
「うん…」
脹相にしがみつく
「先生の次に好きだから。中に入れるのは嫌だけど」
「構わない。俺の指が気持ちいいならそれで良い」
「うん。もっとキスしたい気持ち良くなりたい」
「…夏油にして貰わなくて良いのか?」
ふと疑問に思ったことを口にする
「今は先生の所に行けないから…」
「喧嘩でもしたか?」
「ポニーテールに見られた」
「どうかした?」
自室で本を読んでいた夏油の元に現れた重面
「あれ?1人?」
「私はいつも1人だが?」
本から目を離さず答える
「てっきりあいつとやってんのかと。あいつ部屋にも居なかったし」
嫌らしい笑顔に
「彼は君を嫌がっていたからね。別の部屋で休んでいるのだろう」
読書の邪魔をされた夏油も不愉快そうな表情を見せる
「ねえねえ、あいつにどう言ったらやらせてくれんの?ねえねえ」
しつこく付きまとう重面に
「好きって言って上げたら良いんじゃないかな」
夏油は適当に答える
「ウソクセー」
笑いながら出ていった重面にため息を付く
「あの子にとっては一番重要な言葉なんだよ」
愛してるの一言だけで呪いに堕ちた
「そういえばあいつの兄貴がいたな」
恐らくは兄の側にいるかもしれないと
脹相の部屋を開けようとするも
ガチャ
「鍵かけてんのか」
舌打ちする
「うん?」
悠仁の体に触れていた脹相がドアのノブが動いた音を聞く
「あ、ごめん。俺が鍵をかけてた勝手に入ってこられたら嫌だし」
「別に構わない。夏油か?今日はもう休むから明日にしろ」
ドア越しに声をかけるも
「先生?今開ける!」
パーカーを着た悠仁が代わりに開けると
「こんばんは」
重面で
「悪いけど俺達もう寝るから」
不快な表情で悠仁がドアを閉める
「待った待った!今日はあのオッサンとやらないんなら俺とやろうぜ」
「ふざけんな!俺はやりたくねえ!」
ドアの隙間に足を挟んだ重面を蹴る
「良いじゃんか!男同士が好きなら相手が誰でも!」
「良いわけあるか!俺は先生が好きなの!」
「ポニーテール、無理強いは良くない。男同士が好きならハンガーラックで良いじゃないか」
脹相も間に入るが
「俺は悠仁が良いんだよ。ほら、俺ってば悠仁の事愛してるし?」
ズキンッ
「っざけんな…」
バキィッ
いきなり悠仁が重面の顔面に拳を食らわせる
「お前ら何で!そんなに軽く言えるんだ!」
「悠仁!」
殴り続ける悠仁を
脹相が押さえる
「落ち着け。こんな3流相手にするな」
「いってぇ~!何だよ。告白の何処が悪いんだ」
「キモッ…悠仁。こいつのからかいに乗るな」
「今キモッって…脹相…あんたあいつの事キモッって…」
「俺の弟はもっと良い男が合う。女なら禪院真希とか」
「何で真希さん?」
脹相の言動に冷静になる
「兎に角お前は夏油の元に行け。こいつは俺が締め上げる」
ボキボキと指を鳴らす脹相に
「あんたも一緒に行こうか!」
脹相の腕を引き
夏油の元に向かった
「あいつの笑い方…あの男に似てる」
高専東京校
「…と言う訳です」
七海と一緒に憂太が夜俄に説明する
「呪術界側には虎杖君の事は伏せています」
「彼らの思い込みのせいで虎杖君は呪霊側に付捕らわれたんです」
ズボンを握りしめる
「憂太、落ち着け。きっかけは呪術界かもしれないが、元は夏油側の人間だ。悠仁にとって我々は憎い敵でしかない」
ため息を吐く
「敵側が特級呪霊数体とは厳しいな」
「虎杖君と行動している呪霊の目的は間違いなく」
「両面宿儺だ」
「ごっ!」
「五条さん。いらしてたんですか」
ちっ
「今舌打ちした?ねえ今舌打ちした?」
七海の舌打ちに反応しつつも
「奴等は悠仁を庇っていた。いくら悠仁が人たらしでも呪霊側にメリットがなければ悠仁を助けようとは思わない…でしょ?」
「そうだな」
「流石虎杖君のストーカーですね」
憂太が感心したように言い放つ
「憂太?僕と悠仁は純愛なんだよ?」
「あなたは乙骨君に謝罪しなさい。…クソが!」
憂太の肩に腕を乗せ
「で、憂太迄嫌われちゃった?」
「はぃ…脹相さんもキレていました。先生のようなクズに対する嫌われ方ほどでもありませんが…」
「憂太~?ちょいちょい毒入ってない?」
「乙骨君は天然も入ってます。クズの影響ですね」
「呪術師の毒って強いよね~」
「あんただあんた!」
「もうちょっと脹相と交流すれば良かったな」
悠仁の兄であり
最高の呪術師
「脹相さえ落とせれば悠仁も着いてきてくれたんだろうな」
「夏油とは普通に契約してましたよ?後命令なら従うって」
「そういうことじゃなくて」
「弟のためにしか動かないんでしょう?」
「その弟たちは兄の為に動くからな」
「死ね。お前は弟のためにも死ね!」
「あそこまで嫌わなくてもね」
「悠仁は絶対に五条と接触させるな!」
夏油と2人きりの時に強く言った脹相
「勿論!君の可愛い弟だしね」
脹相の髪を弄りながら答える
「あいつだけは許さない!」
高専での屈辱は忘れない
続く
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