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33再確の呪い
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「虎杖の健康状態だが、前回の捕獲時と変わらず。体重は少し減っていたがそれでも正常値だ」
硝子の説明に七海は更に追求する
「大変言いにくいのですが、性的な虐待は…」
「…回復中だが五条が付けた暴行の跡が残っていた。これは警察に突き出せば未成年への性的暴行で十分ブタ箱入りだ」
「そうですか」
七海のサングラスが光る
「やはりあのクズはブタ箱入りするしかありません」
「あの~僕は別に悠仁の事を性奴隷にしようだなんて思ってませんよ?」
夜蛾に締めあげられた五条が弁解する
「当たり前だ!そんな事をしたら通報する!」
「虎杖の体に残っていた傑の術式は全て消えていました」
五条がしめられている姿を受け流しながら硝子が説明する
「ほらあ!僕のお陰でしょう?」
「だが、一方的に虎杖の心身を傷付けた所業に関しては別だ」
夜蛾のサングラスが光る
「虎杖君、私のパジャマなのでサイズ違いですがどうぞ」
風呂から上がった悠仁に自分のパジャマを渡す
「ありがとう。それとごめん」
「いいえ。こちらこそ食事の用意をしてもらいましたから」
台所に置いてある鍋
「こういうのしか出来んから。お礼」
食事の準備をしテーブルに並べる
「私達は敵同士なのは変わりません」
「うん。でも毒なんか入れないよ。五条に下剤は仕込むかも」
笑いながらご飯をよそう
「高専の事は今も恨んでる」
汁椀を口元に持っていく
「でもこうして厄介者を義理でも面倒見てくれるナナミンには感謝してる」
いずれまた夏油達が自分を取り戻しに来るであろう
ナナミンもそれは知っている
「脹相はナナミンの事信頼してるから手加減とか…」
「しなくて結構です。彼も本気で来るでしょうから」
「……」
俯く悠仁に
「今は食事の時間です」
素っ気なく言い放ち
「ごめん」
悠仁は謝罪し食事をした
「美味しいです」
「うん!」
「悠仁は10月31日に取り戻す」
皆の前で宣言する夏油
「良かったね。お兄さんも一安心だ」
からかう真人を無視し
「それまで俺は部屋に待機する。誰も入ってくるな」
自室に戻る
「…本当に精液の補給を必要としなくなったんだ」
「ああ、だが命令には相変わらず従ってくれるから良しとしよう」
「ふぅ~ん?」
「待たせたな」
自室に入り鍵をかけ声をかける
「どういう風のふき回し?」
「悠仁にでも頼まれた?」
菜々子と美々子が物影から現れる
「ああ。夏油を取り戻したいからお前達に協力しろと。元々の契約者も夏油だ。受肉の恩は返す」
「そう…でもそーいうの要らないから」
「私達は私達でやるから」
出ていこうとするも
「今はやめておけ。危険な呪霊に下半身に脳詰まってる下品な猿もいる」
コーヒーを淹れ2人に差し出す
「あんた変わったね」
「今までなら私達がどうなろうと知らんぷりだったでしょ?」
「そうだな」
自らもコーヒーを口にする
「弟のせいかもな」
口元に笑みを浮かべる
「新しく生まれてくれた弟のお陰だ」
「真人、夏油はあの小僧の回収は何と言っている?」
「10月31日の渋谷で回収だって」
『厄介事ばかり起こして。夏油もあの子の首に縄でも着けておけば良いでしょうに』
「ぶー!」
「皆何だかんだ言って悠仁が好きなんだね」
へらりと笑い
「まあ、次は夏油も気を付けるんじゃない?」
「貴様も小僧が外に出る原因になっとるんだぞ」
呆れた漏瑚に
「じゃあ責任取って悠仁を孕ませられるようにしとくよ」
「『ふざけるな!』」
「ぶー!」
10月31日
「五条!あの小僧は何処にいる?」
「憂太の事?憂太なら恵達の指導をさせていますよ」
「貴様が教えんかい!教師だろうが!儂が言っておるのは宿儺の器の小僧だ!」
五条のマンションに押し掛けた楽巖寺と睨み合う
「知りませんよ、悠仁の居場所は僕も知りたい位だ」
不満げな表情を見せる五条
「僕なら悠仁を大切に出来るし、宿儺だって祓える」
「自信家だな。あの小僧は貴様を殺したい程憎んでいると言うのに」
「そういう恋の取引も若さだからだよ。春を過ぎたジジイには分かんないかなー」
「黙れ強姦魔!」
「もう本当に死んでくんねーかな!」
睨み合う五条と楽巖寺の間に割って入った声
「悠仁、七海」
「七海!そして宿儺の…」
楽巖寺の視線に気づいた七海の後ろに隠れる
「悠仁、学ランなんか着て制服プレイでもしたいの?」
「死ね!変態!」
迫る五条に悠仁が七海の背中にしがみつく
「七海ってばすっかり悠仁に懐かれたね。意外にセックスが上手い?」
「黙れ!それより仕事です」
「仕事?」
七海の背中の悠仁の表情が強ばる
「東急百貨店、東急東横店を中心に半径400メートルに一般人を閉じ込める帳が下ろされました。そして帳のギリギリに集まった一般人が叫んでいます。五条を呼べ。虎杖悠仁を無傷で返せ…とね」
「悠仁のお友達の仕業か。お兄さんはこんなまどろっこしい事は考えない」
「………」
俯きフードを被る
「まあいいや」
悠仁を抱き寄せる
「やっ!」
抵抗を見せる悠仁に
「お兄さんの元に返してあげる」
いつもの黒い服に目隠し
「その後は全身全霊をかけてお前達を守るよ」
「もう嘘は良い…」
唇を噛み締める
「五条!」
叫ぶ老人を無視し
「行こうか」
気がつくと東京メトロの渋谷駅
帳のそばで集まった人々の頭上で
「お前は僕が守るから」
ちゅっ
額に触れるだけの軽いキス
「全部が終わったらまたゆっくり愛し合おうね」
「死ねよクズ」
「さあ、始めようか」
集めた人間に紛れた呪霊達
「悠仁、ちゃんと帰ってきなよ」
次はちゃんと縛りを施そう
続く
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