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3歩先の、恋風(こいかぜ)*恋草(こいくさ)*恋の端(こいのつま)
信号機の故障
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五月蠅(うるさ)い
「おい陸(りく)行くぞぉ」兄弟達が俺を呼ぶ
サボりたい
「また頭痛かよ?」 秒針は晴天を向く
友達の定義を考える度(たび)
最近のあれを思い出す
乱雑に動く部屋のドアノブ
壊される前に行くさ 黙れ
仕方ないからいつものように
仕方なくない通学路
仕方ないから同じように
仕方なくない足の音
教室は放課後を招く
焦りから逃げられない
数日前から点滅信号
赤・黒・赤・黒繰り返し
「陸、こっち」
いつものように
「わかったって」
いつものように
いつものように
いつものように
誰にも少しも
バレナイヨウニ
首縄をしめて
あいつが笑う
首筋を伝って
あいつは這わす
影だけの階段
ざわつく音が
遠く遠く
ざわつく心が
迫る
「待ってっ、蒼温(そうま)」
防ぐ
「待たない、陸」
背中を押すのは
焦らなくてもいい感情
ブレーキを踏むのは
切望する現状維持
瞳の色は赤
に写る
折れた歩行マーク
から聞こえる
クラクション
麻痺する細胞
震える心拍
ノンセクション
からの
未知
の
道
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