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3-③
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「う、うわっ!!」
「え?」
な、なんだッ今の!?
「どうしたの、玲二くん?」
「い、いやッ」
ビビった
ニキの声が聞こえた様な?
な、……んな訳ねぇか…
幻影を振り払いもう一度、改めて美香ちゃんに体を寄せる
そして……
「ニ、ニキぃいいいッ!!お、お前っ俺に何をした!」
「帰って来て早々、開口一番に喚かないで下さい。煩わしいですね」
「ッ、わずら……って、ぁあああ!お、お前、俺が食べるの楽しみに取っておいたプリン、なに食ってんだよ!」
「そこにプリンがあったから……悪いですか?」
「悪いに決まってんだろッつーか、違ーーうっ、だからお前俺に何したんだ!」
あの後、再チャレンジしたものの
結局、キス出来なかった
耳をくすぐる唇の感触
そこから発せられる俺の名前
頭の中で響いて、それだけじゃなくこの憎らしい顔が浮かんで…
憎らしいのに、でもギラギラした目を俺に向けながら、気持ち良さそうにキスするニキの顔や
暴言を吐くその言葉とは裏腹に、俺を求める声は心地良くって
可愛い子とキス出来る
そんな興奮状態にあったとは言え、俺…
俺は…
「お、お前のせいでな…くそぉおお!」
「もしかして、キスすら出来ず、おめおめ帰って来た……とか、ですか玲二さん?」
「ーーッ、!!」
美香ちゃんは気にしたそぶりなんか見せないで、また会おうね……
そう言ってくれたけど、あの何かを察した表情
(女の子にあんな顔させて、俺は…)
この惨めな気分をぶつけないとやるせなく、帰って来てニキに当たってみたものの……
「それを自分のせいではなく、私のせいだと?
だから、何とかすれ、と?
そんな結論に達するなんて本当、貴方は馬鹿ですね。
ああ、私とした事が言い間違いました……玲二さんはヘタレ馬鹿ですね」
俺は当たる所を間違えたらしい
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