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1-⑥
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口の中に侵入してきた柔らかく弾力のある熱さが舌に絡まり始める
突然の事で停止していた思考
(ヤバいヤバいヤバいッ)
本能がそう訴え、やっとこ口ん中の課長の舌を舌で押し返そうとした
したのに
(マジかよッ!)
ヘビの様にヌルリと這わされる舌がさっきの比にならないぐらい絡み付き、舌の裏側まで舐めて来る
「んンンッ」
仕事の忙しさで彼女なんて作れず、こういった事から遠ざかっていて、キス自体久しぶりの事なのに
エロい上こんな気持ちが良いのはヤバい
快感に流されるまま自分からも応えたい……
(って、なに考えてんだ俺は!)
馬鹿な思いを振り払い、課長の体を引き剥がそうと力を入れて……
入れて…?
入れてるのにッ
(力強ェエエエ!)
首に回された腕がガッチリとホールドされ剥がれない
「久子…んッ」
違うから、早く目を覚ましてくれッ
そんな言葉は、さらに角度を変え隙間なんてないぐらいに唇が塞がれば、紡ぐ事は皆無
「ん、ふ…」
「か、課長、ちょっ、…んんッ」
女の子ともこんな激しいキスなんかした事ないのに、舌を吸われるは、口内を目一杯舐めてくる課長の舌遣いに頭ん中がクラクラした
クチュッ、クチュ……
と、唾液が絡まる水音
触れている課長の体温とワイシャツの上からでも解るガタイの良さ
そして時折り溢れる課長の吐息がくすぐったくて
(う、嘘…だろ?)
さっき感じた危機感が現実の物となってしまう
ゾクゾクと体に走る甘い電流
床に寝ている課長の上に覆いかぶさったこの態勢
密着した下半身に違和感を感じみれば
(ウソ、俺、たたた、勃っ、勃って!?)
いくらご無沙汰とは言え
相手は男、さらに言えば可愛さより男らしさ満載の鬼上司
頭でそう言い聞かせても
体は正直なもので
ムスコくんがムックリと起き上がっていた
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