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4-③
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「市場調査に居酒屋、面白くないですか?
お酒が入れば本音が出る場所。今何が流行っていて、何を消費者は求めるのか。
まずは情報収集に行ってみるのもいいんじゃないかと、そう話していたんです。
だよな、佐和?」
「ぅえ?あ…あ、ああ!」
急に話しを振られて、そうだと言わんばかりに頭を縦に振る
そんな俺と武藤をジロリと見比べながら
「まぁな…どこで貴重な情報が手に入るかなんて分からねぇしな」
先程の怒りは幾分落ち着いたのかそんな事を淡々と呟く
武藤の特異の話術
口からでまかせ、口八丁はいつもだけど
怒り狂ってた課長を納得させてる
「俺から見たら、どちらかと言うとお前らが飲みに行きたいように見えるがな」
こちらの思惑も見透かされてはいたが、そのまま何事もなかったように終われ
そう思った矢先に……
「それで課長!市場調査兼ねて、今日行きませんか?飲みに!」
(そうそう飲……なーーーッ!)
武藤が爆弾を投下しやがった
「お、おいッ、武藤。課長になに言ってー…」
「ぁあ?今日か?」
「はい、他の営業の奴らとの懇親会もどうっすかね?」
「急に言いやがって」
困惑気味の表情を見せた課長に
そうだ!
ここは止めておきましょう課長
今度、俺が美味い日本酒持って行きますから
だから
あの酔った姿を他の人に見せないで欲しい
そう言いたくて、居ても立っても居られない
「武藤無茶言うなよ、課長が困ってるだー…」
「分かった、行くか?」
「え?ぇええ!」
俺の思いとは裏腹、武藤はよっしゃーとばかりに喜んでいる
やっぱ日を改めた方がいいんじゃないですか…?
そう声を掛けようとした俺の声を遮り
「そして、佐和が全部手配してくれるそうです!」
「………へ?」
武藤……
結局、俺に押し付けやがった
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