アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
6
-
私の幼なじみは、ただならぬ恋をしている。
昔からヒロ、ヒロと絋史に
なついていたのは印象深いけど、
中学くらいから何だか様子がおかしくなってきた。
一度、泣きそうな顔で
「ヒロは、母さんの事が好きなんだ」
って苦しそうに言った。
自分の都合で離婚して10年以上も子供に会いに来ないような女なんて
同性の私から見れば、どんなに綺麗でも最低だと思う。
そんな女の事を好きなオヤジなんて
もう放っておけば?と呆れるけど。
最近では、これ以上身長も体重も増えないように、まともに食べてないのは心配だし
まるで通い妻みたいに家事をしてあげてるのも気に入らない。
「あれ?ナオ。久しぶり」
優希の家のリビングで寛いでいると
絋史が帰ってきた。
今日は優希の誕生日で、家族みんなで夕食を食べよう、という会になぜか私も呼んでもらっている。
優希は、絋史と話していると
すごく嬉しそうで、こんな態度なら
優希が絋史を好きなんて事は
すぐ分かってしまうと思う。
ちょっとトイレ。と
優希がリビングを出ると
「お前ら、昔からホントに仲良いよな。付き合ってんの?」
と、絋史に聞かれた。
はあ?
挨拶みたいに、こんな事を言ってくるなんて最悪だ。
優希がここに居なくて良かった。
「付き合ってない」
と答えると、さして意外でもないくせに
「そうなんだ」
と驚いた顔を作って笑ってみせるから、
この人は、優希の気持ちを知ってるんだと確信する。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
6 / 127