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「あー、やっと明日で終わるー。」
明日は期末テストの最終日。
英語が超絶ニガテなナオの為に俺の部屋で家庭教師中。
「その明日が大問題なんだから、ちゃんと集中しろよ。」
「いーよね、優希はー。明日の教科だったら、もう勉強しなくていいじゃん。」
誰だって、得意なのと苦手なのはあるだろって宥めても、だって英語だけとは仲良くできないーってナオが言う。
「あのね、ナオに付き合ってこんな時間まで起きてやってるんだから、頑張れよ。」
はいはい、ってナオが教科書に戻る。
「っていうかさ、優希も中1の時は英語全然ダメだったよねー。」
「ナオの集中力って10分が限界なの?」
俺の返しに、ナオがまぁいいじゃん。って話を続ける。
「英語、ペラペラになったの紘史のおかげだよねー。」
「その話、恥ずかしいから。」
やめろって言う俺に構わずナオが続ける。
「優希の為に一時期、紘史、英語でしか話してくれなかったもんねー。紘史と話したくって頑張っちゃったよね」
冷たい目線をナオに投げると、ごめん、ホント勉強しますってしおらしくなった。
LINEの通知音がして携帯の画面に目を落とす。
「誰ー?」
「春香さん。」
「誰それ。」
この間、ヒロのマンションでご飯食べてから1か月。
春香さんはちょくちょく連絡くれて、優しいオネーサンって感じがする。
「ヒロの後輩の人の奥さんだよ。」
「そんな付き合いまでしてるんだ。
新妻みたいだね。」
ナオが妙に感心したみたいに呟いた。
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