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コンドームの液溜まりに爪を引っ掛ける。
2度、3度。
そうして、漸くそこに穴が空いた。
これで、精子をナカに貰える。
「えっち」
鼓膜に吹き込まれる声の方がえっちだ。
だけど、平気なフリをして下着に触れた。
布越しにも熱が伝わってきて、ドキドキする。
下着越しでも大きくて硬いとわかるほどだ。
自分の恥体でこんなになってくれている。
やっぱり顔に出てしまいそうだ。
けど、それでは駄目だ。
大人と言った手前、これくらいやってみせないと。
意を決してウエストゴムをグッと下げる。
するとボロンと、すぐに頭を出した。
すごい、ガチガチだ……
先走りも…
「……付け、ます」
「緊張してる?」
「…………すこし。
でも、俺だって出来ますから…っ、」
「大人だもんな」
ゴムを装着させていくのだが、寒さのせいか上手く動かない。
いや、待てよ。
寒さのせいなら、手が冷たいということだ。
そんな手で局部を触られたら……。
いまだ臀部を撫で回す恋人の方を見ると
「どうした?」
「手、冷たくないですか…」
「あぁ。
平気だよ。
遥登こそ冷たくねぇ?」
「大丈夫です」
「じゃ、俺も突っ込んじまおうかな」
長岡は手を引っ込め、コートのポケットからまたもコンドームを取り出した。
いくら夜中だと言えそんな物をポケットに入れるなんて落としたらどうするんだと思うのだが考え過ぎだろうか。
パチっとわざとゴムの事を意識させるように指に被せると、また脇腹に触れながら臀部へと指を滑らせていく。
皮膚の上をゴムがやわらかく撫でる感覚に身動ぎ、手が止まってしまった。
後は下ろしていくだけなのに。
「……ん、」
「ほーら、お口開けてみ」
そこは口ではない。
口だとしても、出口だ。
なのに、簡単に恋人の指を銜えてしまう。
「いー子だ。
ローターも動かすぞ」
「えっ、待って、く…っ、」
ヴヴッと振動を再開したローターに長岡の指先が触れそうだ。
触れたらきっと押し付けてくる。
そんな事をされたら、避妊具を装着するどころではなくなってしまう。
三条は素早く皮を下へと引き下ろし、スキンを下げていった。
「くく…っ、かわい」
「は、…指……それ…」
指を鍵型にし腹側を掻かれると息が上がってしまう。
気持ち良い。
「っ!」
長い指が奥まで入りたいと先を邪魔するローターをつついた。
そして、ソコは前立腺。
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