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抜け、離れていく指に寂しさすら覚えた。
だけど、指が埋まっていては、長岡のモノを受け入れる事が出来ない。
いくら気持ち良くたって、これは準備なんだから。
本当に欲しいモノは、まだこれから。
「遥登が入れてくれよ。
大人、なんだから出来るよな」
「こ、こで……」
暗いといっても、車内は外から見える。
しかも、公園よりうんと広い空間だ。
こんな場所でセックスをするなんて。
「そう。
こわいか?」
こわくはない。
緊張するだけだ。
ズラすだけだとしても、こんな場所でケツを出すなんて緊張する。
生きていて、家の外でケツを出すなんて……トイレ以外では機会すらないことだ。
ましてや、こんな広い空間でなんて。
だから、緊張してしまう。
トイレの個室でのセックスともまた少々違った緊張だ。
「緊張、します…」
「やめるか?
遥登の気持ちが優先だ。
あ、遥登のは抜いてやるぞ」
三条は頭を振った。
そんなの駄目だ。
また自分だけを優先する。
今更戻れやしないのはお互い様なのに。
考えるより先に動く身体は、心にとても素直だ。
「…緊張するけど、……その…したい…です」
「なら、膝の上に乗れるか。
苦しいかもだけど、マフラーも引き上げとけ。
そうだ。
良い子だな」
宛がったモノのアツさに一瞬たじろぎそうになったが、大人だと言った手前引くのもしたくない。
天井に気を付けて身体を動かし、外も伺う。
大丈夫だ。
誰もいない。
雪が音を吸収し静かに感じるだけではない。
位置を調節しようと手を動かし、長岡のそれとぶつかった。
こんなガチガチに勃起したのを2人で支えなくとも大丈夫なのに、と2人共が思い空気が緩んだ。
この一瞬、家族のような空気になるのがむず痒い。
セックスの最中と同じだけ照れてしまう。
「声も、少しだけ堪えてくれ」
「はい、」
グッと腰を落とすと、アナルがくぱっと亀頭を銜えた。
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