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後ろからひょっこりと顔を覗かせる次男は、楽しいものを見る目で兄弟のやりとりを見ていた。
ヒラヒラと手を振り返し末っ子と母親を見送ると、漸く朝飯だ。
「毎日飽きねぇな」
「優登もな」
「俺は、見てて面白いし」
「面白いって…。
綾登は本気だぞ…」
「だからだよ」
まぁ、他人事は面白い。
それは感覚として分かる。
分かるが、綾登のしょんぼりした顔は堪えるものがあるのもまた事実だ。
春先の冷たい空気で冷えた鼻の頭を手のひらであたためながら、リビングへと戻った。
「飯の続き食お。
あ、飲み物のおかわりいる?」
「お、良いのか?
じゃあ、コーヒーお願いします」
「うぃー」
飲み物のおかわりをお願いしたが、三条は席に腰をおろさず冷蔵庫を開ける。
牛乳を取り出し、弟がお湯を注ぐマグカップに足していく。
やっぱり甘くてぬるいコーヒーが1番味覚に合う。
「先に食ってれば良いのに勿体ねぇ」
「俺がしたいんだよ。
あ、優登も迎えに行こうか?」
「やった!
お願いしても良い?」
「ん。
じゃあ、お迎え行ったらそのまま行くな」
マグをもらい、漸く椅子に腰掛けた。
昨晩は母親が朝の為に作っていたサンドイッチに手を伸ばし齧り付く。
シャキシャキのレタスとハムとチーズのしょっぱさがたまらない。
甘いサンドイッチもあるので、交互に食べたら1斤はイケる。
「んーま」
もぐもぐと頬袋を脹らませながら、なんとなくテレビを観、コーヒーを飲んだ。
そして次の物へとまた手を伸ばす。
今度のはたまごサラダ。
こっちもとっても美味しい。
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