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仕事帰りに、通り道のコンビニで荷物を受け取る。
置き配も便利だが、コンビニ受け取りは必要最低限の個人情報で済むのが利点だ。
それに、コンビニなら24時間いつでも利用出来る。
例えば、晩飯の材料を買ってから立ち寄っても良いんだ。
今みたいにな。
段ボールを後部座席に詰め込み、早々に帰宅した。
ただ、1つ我が儘を言えるならこの階段だ。
エレベーターのないマンション。
その上階まで段ボールと買い物袋を手にあがる。
重くはないが広くはない階段で誰かと擦れ違うのはめんどくさい。
長岡は、誰にも会わない事を願いながらひたすら足を動かした。
ただいま…と
荷物を下ろし、腰を伸ばす。
日中の体勢が良くなかったのか伸びると気持ち良い。
だが、ここまだ玄関だ。
施錠をして靴を脱ぎ、少し。
漸く部屋に入り、すべての荷物を手放した。
そして座り込む。
一息つくと同時に、とりあえず開けてみた。
ガムテープをビーッと引っ張りクチャクチャと丸め隣に転がす。
輸送用段ボールの中には陳列用の箱。
それを手に取ろうとして、やっぱり手洗いが先だと一旦中止。
マスクをしたまま手洗いを済ませ、すぐさま戻ってくる。
開封したらまた手洗いをするのでうがいはその時だ。
マスクは外さなければ良い。
目当ての小箱を手に取り封を切った。
おー、案外でけぇな
頭を過るのは無垢な笑顔。
三条との通話を早く繋げたいが、先に確認。
交換してもらえるものはしてしまい、次の休みには使える状態にしておきたい。
これが3万か
握ってもしっかりしてるし気に入ってくくれば良いけどな
奮発したソレを、恋人は気に入ってくれるだろうか。
まぁ、杞憂そうだが。
昼寝は終わってからでも出来るしな
恋人にメッセージを送る為、ポケットからスマホを取り出した。
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