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瑛兎怖い
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「何って……ねぇ?」
意味ありげに先輩が微笑む。
………!?
いや、まつげ取ってただけですけど!
恐ろしくて涙も引っ込んだ。
頰に伝っていた涙を慌てて拭き取る。
「え、いや、あの…、違うんだよ。瑛兎」
あーーーーまちがえたーーー!
言うセリフ間違えたーーーーっ!
こんなこと言ったら明らかに何かやってました!って言ってるようなもんじゃんか!
僕は昔、昼にやってた刑事もののドラマを瞬時に思い出した。犯人こそ、違うんだよ、と弁明するあの滑稽さ………。
ああ、疑われた。
「………もういいですよね。律、行くよ」
そう笑みを浮かべず、ずかずか入ってきて僕の手をとって先輩に一礼して僕を引きずる瑛兎。
「えっと、先輩…!さよ…なら!また明日話しましょう…!」
引きずられながら後ろを振り向くと先輩は笑顔でパタパタ、と手を振っていた。
頑張れ、と言っているようだった。
そして、今。
帰宅中、ずっと会話なし、目を合わせようとしない、けど、腕は掴まれてる。
なんか他クラスの女子高生が1人、ニヤニヤしたままこちらをみている。
……?
……なぜ……。
「今日は、俺の家、親いないから」
そうとだけぽつりと言って僕を瑛兎の家に引きずり込み、部屋においやられた。
……お、怒ってる…?
なんか、すごく怖い。
瑛兎…怖い。
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