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なんか複雑。
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「そうなんですよー先輩。もう律に関わらないでいただけたら嬉しいんですけどぅ」
気がついたら、にょっと瑛兎が出てきてそう宇河先輩にとげとげしく言った。
「えー、どうしよっかなぁ。…瑛兎くん、律をあーんなに泣かせといて、しかも気づかないで放置してたなんて俺心配で放っておかないなぁ?」
「いや、昨日散々俺の前で啼いて!…たんで心配ご無用ですぅ。あはは」
なんか見えない火花が僕には見える…。
そして瑛兎の、ないて、が先輩の言ってるのと違う…。
先輩と瑛兎って……仲良い…のかな。
なんか…複雑……。
嬉しい、ような…なんか、胸のあたりがゴワゴワする…。嫌だなこの感じ……。
なんか嫌で、僕は少し俯いた。
「「どした?律」」
先輩と瑛兎の声が重なる。
こんなとこまで仲良いのか……思わず苦笑。
「…お2人、仲良いんですね…」
そうぽつりと呟いて、では、と言って僕はその場を後にした。
あー…なんだろう、この気持ち。
瑛兎を取られたくない?
先輩を取られたくない?
先輩と瑛兎が話してるの、見てるの嫌?
……、よくわかんないなぁ。
「おーい、律。俺ら教室一緒なんだから」
笑って後ろから瑛兎がそう言って僕に追いつく。で、顔を覗き込む。
「何?りっちゃん嫉妬?」
ふは、と笑って頭を優しく撫でてくる。
「そんなんじゃない…」
僕はぽつりと呟いてそっぽ向いた。
本当に、そんなんじゃない…、
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