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寂しいよ。
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「あーじゃあもう帰ろうか?」
広菜に言われて気がついたらもう暗くて。
何だか、楽しむどころか心配ばかりで。
「…おー。そうしよっか」
瑛兎もそれにうなずく。
なんだかやっぱり僕って、不釣り合いなのかな。
そればかり頭に浮かぶ。
もう、怖い。
いずれ捨てられそうで。
「神崎、律ー。今日はありがとうね!楽しかった」
そう広菜は微笑んで言うと、
僕らから離れていこうとした。
「お前…暗いから送ってくよ。
律は疲れてるみたいだから先に帰ってて?」
瑛兎はそう言って僕から離れた。
不安、不安、不安…。
「あ…うん」
行かないでほしいという思いとは反対に、
僕はその言葉を発した。
きっと、僕は捨てられる。
「あーごめんね?ありがと!じゃあ、
律またね」
二人は遠ざかる。
僕は、一人だ。
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