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歪な愛⑧
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《牛沢side》
レ『…や、嘘……なん……で、ぇ…』
運転中だったが、そのレトルトの声を聞き、スマホの画面をちらりと見る。
…そこには、全裸で分娩台の上に拘束されているレトルトの姿があった。
「お前ら何する気だよ…レトルトに」
『俺のレトルト』と言いそうになり、一瞬言葉に詰まる。
………俺は、レトルトが好きだ。
レトルトの笑顔が好きだ。レトルトの、全部が──。
なのに、なんだこの顔。
どれだけ泣いたのかわからない。涙でぐしゃぐしゃの顔に腹が立つ。知らない男がレトルトにこんな顔をさせたことが許せない。
『あのさ、お前ら3人ってこいつのこと大好きなんだろ?どーせ、恋愛的にもw』
『今からこいつ犯して、こういう声聞けると思うと楽しみだわ〜』
…なんて言った?
ああ、レトルトのことは好きだよ。恋愛的にも。
というか、この反応的に2人も俺と同じなんだろうな。
だけど、犯す?
は?
ああ、運転中に運転手をイライラさせないで頂きたいなぁ。ハンドルを握る手の力が強くなる。
レ「っふ、……ッ…ん……ん゛ー…!」
レ「…ん……ッ……う…」
レトルトの声だ。
苦しそうなレトルトの声に焦り、また画面を見る。
……は?
大柄の男が、レトルトにキスしている。
ふざけんな、まじで。
俺も手ぇ出してねんだよ。
「やめろよ、まじで。触んな」
それを見てイライラしたのは2人も同じようで、声色が低くなる。
『ぎゃははは!w 俺らの?wお前らのレトさんは今から快楽漬けにされまぁす!じゃ、想像でもしてろよ〜w』
そう言うと、男達は通話を切った
──振りをした。
まだ通話は切られていなかった。
レトルトがどういう状況なのか知らなくてはいけない。
だから、俺らから切る訳にはいかなかった。
『これ、なんだと思う?』
レ『……え?』
俺は1度車を止め、様子を見ることにした。
男が持っていたのは注射器で、レトルトは怯えている。
ガチャガチャと動いている。
こんなに震えて…ああ、なんでこんなことになってるんだろうな。
『んじゃ、10分くらい放置するか』
そう言うと、男達はぞろぞろと出ていく。
レトルトはなんだかよく分かっていない様子だ。
キ「…これ、やばい薬とかだったら…」
ガ「……そうだね」
…レトルトの様子がおかしい。
スマホはレトルトの近くに置いてあるが、俺たちの声が聞こえていないことを考えると、音量を消しているのだろうか。
レトルトの息が荒い。
レ『…っ……ふ……はぁ…っ』
苦しそうだな…。
顔も少し赤くなっていて、目が虚ろだ。
レ『……ふー…ッ…た、すけ、…てぇ………』
その言葉を聞いて、俺ははっとしてまたすぐに車を走らせた。レトルトの様子は心配だが、まずそこに向かわなければならない。
待っててな、助けに行くから。
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