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俺は獣野郎に嫉妬なんかしてねぇ
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~執事室・和室にて~
和室の外からはどたどたと走る音が聞こえてくる
この屋敷の執事たち(と言っても3人だけ)はこの時間はコタツでくつろいでいる
そのくつろいでいる時間にどたどたなんてうるさい音が聞こえたら執事たち、主に周東リオなんかは必ずと言ってもいいほどキレるだろう
ぽかぽかのコタツでくつろいでいるため執事たちは眠気に襲われてこの時間の執事室は誰もが言葉を発さない
その中で唯一言葉を発したのはリオだった
キレの一言だ
「誰だ!どたどたどたどた、走ってるやつは!?」
「あっ、リオ、ごめん起こした?」
リオが言い終えたすぐあとにガラッ!と襖が開けられ元気よくKが飛び出しリオの膝元に座った
リオは急に膝に座られたことへの驚きで声が出ず
Kが入室してKの後に声を出したのは另だった
「あらあら、リオとK様はお似合いですねぇ」
Kはお気に入りのリオと"お似合い"と言われたことでニコニコ、リオは另に煽られた(リオの感じ方)ことへの怒りで不機嫌真っ盛りである
「あっ!そーだ!」
Kがなにか思い出したようにリオの膝元からスっと立ってどこかへ走り出して行った
その時、リオの膝元から出るのにリオの脛を踏んでしまったがKは気にせず行ってしまった
「ったく………なんだアイツッ……痛ぇ」
「K様のこと、ちょーだーいすきなくせになんでそんな反応するかね」
乱乱に聞こえないように另がリオに耳打ちする
リオはわかりやすく顔を赤らめ另を睨む
「まぁ、怖い怖い」
「リオ、お前熱でもあるのか?」
リオが顔を赤らめたのを另はケラケラと笑っている
その隣で何も知らない乱乱がリオを心配する
その時Kがまた現れた
右の手には紐が握られていた
「この子!」
「犬……いや、人間なのか?ソレどうしたんだ」
紐の先には人間の体つきをしているが犬のような生き物が括り付けられていた
「狼と人間のハーフらしいよ、引き取ってきたの」
Kとリオ以外の2人はポカンと口を開けている
リオは呆れて、ため息を吐く
「ソレ、どうするつもりなんだよ」
先程の怒りは忘れたような顔で紐の先を指す
「育てるに決まってんじゃん」
「は?……いや、もう勝手にしろ」
もうこいつに干渉するのはやめよう、とリオが言い換えた
另は最初、ポカンとした顔だったが一瞬で顔の色を変えてケラケラと笑い出す
「もう名前は決まったんですか?」
另は紐の先の"ソレ"に手を伸ばそうとするが噛みつかれそうになりギリギリで手を引いた
「まだ懐いてないから危険かなぁ💧、名前は一応リヴェラにしようと思ってるよ」
「由来でもあるんですか?」
「いや、なんとなく」
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