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5,嫌な予感
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《牛沢side》
キヨがサッカー部の先生に呼ばれ、怯えた様子で走り出す。俺は自転車のハンドルを片手で握りながら、そのキヨの後ろ姿を見つめる。
キ「……………」
何か話しているのだろうか。
あまり聞こえないが、キヨが後ずさりしたのが確かに分かった。俺は何か嫌な予感がして、自転車を置いてキヨの方へ駆け寄ろうとしたが、その瞬間にキヨはこちらへ戻ってきた。
キ「ごめんごめん!んじゃ、帰ろ!」
いつもの明るい笑顔でにかっと笑う。
いつ見ても眩しいな、こいつの笑顔。
…だけど、何か。
何か変だ。
俺はキヨの服をめくろうとする。
いや、自分でもなんでこんな事したかわかんねえけど。
嫌な予感がした。
キヨは、予想外に慌てて、必死に俺の手を跳ね除けた。
キ「な、なにすんの!うっしー!?」
焦ったように笑いながら、服をぎゅっと下に引っ張っている。なんか、必要以上に焦ってないか?
牛「いや、…ごめん、帰ろ」
理由を説明することも出来なそうなので、とりあえず帰ることにする。
暗い夜道を、キヨの後ろについて自転車で進む。
なんだか、中学の頃のキヨはもっと元気だった。
いや、正確には………部活に入る前。
…ん?
俺の、考えすぎだろうか。
だったらいいなぁなんて軽く考えたまま、キヨとその日は別れ、家に帰った。
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