アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
「転移しちゃった」
-
さーてと、帰ってBLゲームでもしますか。俺は軽い足取りで家に帰った。
「ただいまー!」
━━━━━━━ガチャッ
玄関扉を開けるとそこには森が広がっていた。ぐるっと見渡しても森・森・森…!森しかなくない?!てかここどこ?俺さっきまで家の前にいたよな?どうなってんだ……?遠くには豪邸が見える。どこかの貴族の家か何か?と思うほど大きく立派な建物だった。
行くあてもなくそこに行くことにした。
✱✱✱
歩いて1時間弱かけてやっと着いた。遠くから見ても目立つぐらいなのだから実際目の前にたってみると……デカすぎて声にもならない!!
すごいなーと見上げていると後ろから声をかけられた。
「ねぇ、そこで何してるの?」
明るく元気な聞き覚えのある声。そっと振り返るとそこには見た事のある人物がいた。
ま、まさかね……。
「ねぇ聞いてるのー?」
「あっ、俺森に迷い込んじゃって…あはは…」
「迷子ぉ?!」
な、なんかめっちゃ驚いてる…。まぁそりゃそうだろ。小さい子ならまだしも、そこそこの歳の人が迷うなんて変な話だ。
「ここはここの領主の土地だよ?どうしてこんなところに?」
そんなの俺が聞きたいよ!ここどこなんだ?
「あー…っと、別の国から来た……と思う…」
「別の国?」
「はい」
「ここは初めて?」
ううん、なんか見覚えあるよ?
「はい」
「の割にはこの国の言葉結構知ってるのね」
「ッ…!」
俺もなんで知ってるのか分からないよ。
「ええと…勉強しました」
「ふぅんー…」
完全に怪しまれてるっ……。気まずくなって顔を逸らす。
「まぁいいや。私はミル、よろしくね」
ニッと白い歯を見せて笑う。やっぱりそうだ。確信した。ここは俺が毎日のようにプレイしていたBLゲームだ!ちなみに全員攻略済み。攻略対象はレイ、ルディ、メルト、シリウス の4人。ちなみに俺はルディメル推し。メルトマジ可愛すぎ!!……っと少し興奮気味に語ってしまったけど、ミルは4人の幼なじみ。多分俺は転移的なのをした。俺は今モブと言う最高の立ち位置に居るはず!別に誰との関わりもなく、キャラの誰かになった訳では無い。こっそり見放題じゃん?!あれ、でもモブならこの豪邸に入れないのかな…。うーん、ミルととりあえず仲良くなっとけば入れる?
「俺は雅、よろしく」
と握手を交わす。
「ミヤビね。入って」
大きな扉を開けるとメイドや執事がいて、ミルを出迎えた。
「いらっしゃいませミル様」
「うん。こっち」
手を引かれて大きな廊下を歩く。下手すると迷子になっちゃいそう…。
それにしても長いなぁと思いながら、キョロキョロしながら歩いていると大きな部屋の前に止まる。
「ここで待ってて?」
「うん」
言われた通りその部屋で待つことにした。部屋には大きなベッドやソファ、タンス等一通り揃っているが、全て大きな布で覆われている。
俺ほんとにBL世界に来ちゃったのかな…。俺の知る限りではこれがBLゲームならR18だったきがする。
俺の服や顔は変わっていない。身長も普通だと思う。目線変わってる気しないし。
まぁ、帰れるまでここに居てもいいかな。ルディメルも見たいし。ぐふふと変な笑い声が漏れる。
「ミヤビ何してるの?」
「あっ、いや…何もしてないよ」
変な声聞かれた?そうならものすごく恥ずかしい。良く知らない奴が部屋で1人ぐふふと笑っていたら気持ち悪いだろう。うん、別の人から見たら完全不審者だね。
「ミルさんはここに住んでるの?」
「ミルでいいよ。私は住んでないよ、幼なじみの家だし。」
ん…?幼なじみの家?てことはあの4人居るってこと?
「ミルの幼なじみは何人いるの?」
とそれっぽい質問をしておく。
「4人居る」
「へぇ〜、俺の幼なじみは一人しかいないよ」
「そうなんだ。」
「その4人は兄弟?」
「……なんで男って分かるの?」
やば、また選択を間違えたらしい。
「あーっ……と、何となく男かなーって思っただけ。女の子だった?」
「いや?全員男」
でしょうね。ここBLゲームの世界だし。
「てか4人兄弟じゃないよ。幼なじみ」
「…ミルは一緒に住まないの?」
「えっ、私?うーん、思春期だしさすがに男とは嫌かなーって」
ポリポリと頬をかいて苦笑する。確かにいくら幼なじみでも思春期にもなると恥ずかしいよな。俺もそういう時期あったなー。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
1 / 8