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「掃除」
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掃除を初めて2時間ちょっと、だいぶ綺麗になった。ホコリを被った布もはたいて畳んで収納して、ベッドにシーツや枕をセットして、換気をして、床を水拭きした後に乾拭きもした。
後は……ホコリっぽい匂いが拭えない。だからアレを使うことにした。
さっき貰ったベルを鳴らして呼ぶとメイドさんが入ってきた。
「お初お目にかかります。メイドのルーシーと申します。以後お見知りおきを」
とスカートの裾を持ち上げてお辞儀をする。黄色い髪に青い瞳な彼女はツインテールが良く似合う女性。
「初めまして、雅っていいます」
「ミヤビ様ですね。所でどういったご用件でしょうか?」
「あ、そうそう。アロマを持ってきて欲しいんだよね」
まぁホコリっぽさは拭えなくてもホコリっぽい臭いは多少防げるはず。
「アロマ……ですか?」
ルーシーは少し目を見開いて尋ねてくる。
「うん」
「誰かと使われるんですか?」
「使う…?」
誰かと使う…とは?俺はよく分からなくて、こてんと首を傾げる。
「あっ、いえ、なんでもありません。すぐお持ちしますね」
そう言ってササッと部屋から出ていった。
……さっきの、どういう意味なんだろ。
✱✱✱
しばらくして直ぐにルーシーが戻ってきた。
「お待たせ致しました。このアロマはいちごの果汁をそのまま使用したものです。」
「へー!いい匂いだね」
俺がニコッと笑うとルーシーも「そうですね」と嬉しそうに微笑んだ。
俺は早速アロマに火をつけた。直ぐにふわりといちごの甘い匂いがした。あー、こんなの匂ったらお腹空くなぁ…。
─────────ぐぅぅううう
「っ…………」
「……あら、お腹が空きましたか?」
「う、うん…」
お腹鳴っちゃったらどうしようとか思ったけどそんな直ぐに鳴るの?すっごい恥ずかしい思いしたんだけど…。
そんな俺に気を利かせて「ふふ、サンドウィッチをお持ちしますね」と微笑んで部屋を出た。
……申し訳ない。礼儀がなかったかもしれない。ルーシーごめん。
俺はハーブティーを淹れてルーシーを待つことにした。一緒に食べて、たわいもない会話をしたら仲良くなれるんじゃない?と思っている。
今回淹れたハーブティーはローズヒップ。味だけじゃなくて効能を知ればルーシーは喜ぶと思う。ちゃんと喜んでくれるかな、なんてソワソワしていると扉が開く。
「ルーシー、お茶しない?」
ルーシーは少し目を見開き、いいですよって微笑んだ。
「ルーシーが喜ぶと思うんだけど……」
ルーシーがソファに腰をかけて、お茶を口にする。
「……美味しいですっ!」
「本当?」
「本当ですよ」
幸せそうに笑ってくれた。
「ローズヒップは ”ビタミンの爆弾” とあだ名されるほど、ビタミンC・ビタミンE・ビタミンAが豊富なんだよ」
ルーシーはこてんと首を傾げる。分かりにくかったか…。
「要するに、ビタミン豊富で美容効果におすすめってこと」
「なるほど……これで私も可愛くなれますか?」
「なれるよ!」
「ふふ、ありがとうございます。……それにしてもこれ、すごく飲みやすいです」
「そうそう、ノンカフェインだから体に優しいしね」
「ミヤビ様は詳しいんですね」
「ぁー、お母さんがこういうの好きだからさ」
何だか恥ずかしくなって少し頬を掻く。
「良ければ今度私に教えて頂けませんか?」
「全然いいよ!じゃあ今度ね」
「はいっ!」
ルーシーは少し身を乗り出して目を輝かせる。あぁ、こういう素直な人には教えたくなるよなー。それに、このままだとルーシーと仲良くなれそうだし・・・・・・楽しみだなぁ。
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