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孤独な一週間
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家に着いてすぐに抑制剤を飲み、少し横になった後でシャワーを浴びた
ふと、指先に目をやる
虎岩に触れた中指
離れ難い
そう思った
あの時
指先が触れた瞬間
陸「……………………きしょ…」
すぐに冷静さを取り戻し頭を抱える
ふと見ると洗濯カゴが一杯になっていた
脱いだばかりのハイネックのロングTシャツ
何気なく、手に取った
途端、ふわりと漂う匂いに動きが止まる
虎岩に触れていた部分、ほのかに奴の匂いが染み付いている
陸「…」
スンと息を吸い込む
心地いい
肺を満たし、胸をいっぱいにする
α独特の匂いか、それとも虎岩恭二郎の匂いか
いつの間にか俺はその匂いに夢中になって、止められなくなっていた
陸「はぁ…ン……はぁ」
スウっと深く吸い込んで、ゆっくりと吐き出す
頭がぼうっと熱くなる感覚
取り憑かれたようにTシャツを鼻に押し当てて深呼吸を繰り返した
陸「……虎岩…」
壁に寄りかかり、床へ座り込む
頭の片隅にある背徳感を欲望が押し潰す
俺はおもむろに下着の中へ手を伸ばしていた
陸「ン、…」
擦り始めたら止まらなかった
じわりと滲み出る体液が指に絡まる
閉じた瞼の裏に、虎岩の姿を見た
心配そうにこちらを伺う瞳
おぶられた時の、うなじの匂い
触れた指先の感触
先輩、と呼ぶあの低い声
陸「……ッう………、はぁ、ッ」
快感に導かれるままに素早く扱くと、ドクドクと精液が溢れ出した
射精後の開放感に包まれる中、頭の隅で小さくなっていた背徳感が急に大きく膨れ上がる
人生で初めて、男で抜いた
男としての何かを失った気がした
虎岩恭二郎、二度も俺を助けた男をオカズに抜いた事実を、俺はこの先どうやって胸に仕舞えばいい?
陸「最底だ…………」
絶望感に天を仰ぐ
俺はしばらく動く気も起きず、そのままぼうっと天上を見ていた
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