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自覚
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陸「ん…ぁ、はぁ」
布の擦れる音、荒い呼吸
八月某日、午後三時を回った
陸「ぁ、あ、虎岩…も、無理だっ」
僅かに開いたカーテンの隙間から自然光が頼りなく差し込んでいる
恭二郎「すんません…けど、止められないっす、っ」
陸「い゛ッッむ、無理…っ無理だって…死ぬ、!」
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虎岩に担がれ、身を任せるままに行き着いた先は、奴のアパートだった
虎岩は部屋に入るなり鍵も閉めずにベッドへ直行し、俺の体を少々乱暴に降ろした
その顔を見なくとも、相当に余裕が無いことがうかがえる
奴が何をする気でいるか、嫌でも分かっていた
陸「ッ、ッ」
布団も、シーツも枕も、そこら中が虎岩の匂いで満ちていて
意識した瞬間たちまち下腹部に熱が集まってゆくのがわかった
仰向けの俺にのしかかる虎岩
下から見上げるそいつはいっそう大きく見えて、俺の体は思わず萎縮した
陸「ん、…んん」
躊躇のない口付けに体が強ばる
虎岩のキスは余裕なく噛み付くようで一見乱暴ではあったが、頭を支えるように添えられた手のひらは温かく、それが俺の多幸感を満たした
陸「ん、ぁ」
ぬるりと唇を割る感覚に堪らず目を閉じる
絶えず心臓が跳ね、飛び出してしまわないかと心配になった
陸「ぁ、待っ…」
おもむろに伸びた虎岩の手が俺のシャツの裾にかかる
俺は咄嗟にその手を掴み制止した
虎岩は上気した顔で眉を寄せたまま、少し切なげな表情を俺に向ける
あからさまにしょんぼりとされて、俺は不覚にもキュンとした
陸「俺、部活の後…だし…汗、かいてる…から……」
乙女か、と内心自分でツッコミを入れる
恭二郎「…そんなの、お互い様っス」
虎岩は何だ、そんな事かとでも言うように行為を続行する
俺は何とかひねり出した理性をいとも容易くかわされ、奴のフェロモンの前に屈した
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