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自覚
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俺は猛烈に反省していた
恭二郎「…」
完全にやり過ぎだ
ベッドに腰かけ手を組み、床の一点を虚ろに見つめる
横目にベッドの上へ視線をやると、壁の方を向いてぐったりと横たわる先輩が視界に入る
ピクリとも動かない
先輩は何度も『もう無理だ』と言った
何度も何度も
泣いてすらいたと思う
俺は、自分を止める事ができなかった
先輩の香りが、快楽に歪む顔が、薄くしなやかに筋肉のついた美しい身体が、先輩の全てが俺を刺激した
Ωだからじゃない
この人だから、もっと欲しいと思った
このままずっと繋がっていたいと思った
痛いほどに思い知った
俺は、この人の事が好きなのだと
恭二郎「………はあぁ…………………」
結果、抜かずの三発
こんな事は初めてだ
いや、そもそも他人と交わることが初めてだ
それにしたってこれほどに自分の性欲が強いとは、正直にショックである
恭二郎「…」
最中の先輩の姿を思い出し、再び勃起しようとする自身に頭を抱えた
陸「ん…」
恭二郎「!」
後ろでもぞもぞと動く気配に慌てて振り返ると、寝返りを打った先輩と目が合う
恭二郎「だ、大丈夫すか…?」
陸「…」
恭二郎「あの…」
じと、と俺を見つめる先輩にたじろいでいると、突然腰を蹴られた
陸「大丈夫に見えるか」
恭二郎「…すんません」
陸「あ〜あ、俺のバージンが〜」
恭二郎「本当に、すみません」
必死で謝る俺に、先輩は横になったまま冗談めかしく笑った
陸「冗談、別に、気にしてない。あの状況で我慢は無理だろ、αなら尚更」
恭二郎「でも…」
陸「いいって。そんな、嫌じゃなかったし」
恭二郎「え」
陸「相手がお前で良かったよ」
ボソボソと呟くようにそう言いながら先輩は身体を壁に向き直してしまって、表情を見ることはできなかった
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