アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
クラリオの日常2
-
「でもでもっ、アスカちゃんが照れてるのかわいくないですかぁ!? 超レアですよぉっ!」
「ふふふ、そうですね。でも、あまりそうやって言うと……」
アメリアが少し困った笑顔を浮かべてアスカの方を見るのと、顔を朱に染めたアスカが王の頬に拳を叩き込むのが同時だった。
「ぶっ!」
「お、お前のせいで恥をかいただろ馬鹿!」
「い、いや、俺のせいじゃ……、」
「お前のせいだ!」
もう一発と言わんばかりに固められた拳を、しかし後ろからアメリアがそっと抑えた。
「アスカ様、それくらいになさってくださいな。クラリオ様のお顔が変形してしまっては、他の王妃が悲しみます」
「む、す、すまない、アメリア殿」
少々取り乱した、と反省するアスカの頭を、アメリアが撫でる。
「あーん! アメリア様になでなでされてるアスカちゃんもかわいいですぅ!」
両手を頬に当ててそう叫んだフィルミーヌに、王がうんうんと頷いた。
「判る! 判るよフィルミーヌちゃん! 強気なアスカちゃんがなでなでされてるのはかわいいよね! そんでもって、時に男も吹っ飛ばす超強な剣士のアスカちゃんをなでなでできちゃうアメリアちゃんもまた最強にかわいい!」
「いやーん! さすがは王様ですぅ! アスカちゃんの解釈もアメリア様の解釈もばっちりですよぉ!」
「勿論、そうやってきゃっきゃしてるフィルミーヌちゃんも世界一かわいいよ!」
「もー! お上手なんですからぁ! 私も王様のお顔は世界一かっこいいと思いますぅ!」
両手を取り合って盛り上がっている王とフィルミーヌに、アスカは未知の生物を見るような目を向け、アメリアは柔らかな微笑みを浮かべた。
「盛り上がっているところ悪いんだが、本題に入って良いか?」
そう確認を取ったアスカだったが、その対象は王ではなくフィルミーヌである。
「あ、ああ~、そうでしたぁ。ごめんなさいアスカちゃん。思わず盛り上がってしまいましたぁ」
「いや、それは別に構わない。私には判らない世界ではあるが」
そう言ったアスカが、フィルミーヌの頭を撫でる。えへへ、と笑ったフィルミーヌに笑顔を返してから、アスカは王に視線を向けた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
70 / 102