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mbky 2
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少し遅めの到着だったようだ。
見覚えのある友人の姿と体格の良い男が待っていた。
k「ごめん。遅れた。」
「あーいいよいいよ!こいつ俺の友達ね!」
「あ!どうも!よろしくお願いします!動画いつも見てます!」
k「あ、どーも。ありがとうございます。」
他人と話すのは苦手だ。
それよりも新しくできた店なのか、綺麗な割には客足は少なく店主も俺たちを待っていたかのようにいらっしゃい。と一言。友人は慣れたように店主と会話していた。常連なのだろうか。すると、店主は店の角を指差していた。そちらを見ると戸があった。どうやら気を遣って個室を予約してくれていたらしい。赤い漆塗りのような色をした扉はまるでこちらの世界とあちらの世界を分ける境界線のようだった。
扉を開けると広い空間で座敷の部屋だった。大人数用なのだろうか。
俺の向かいに友人ともう1人の男が座る。
「さ、何飲む??」
k「コーラでいいかな」
「禁酒中ですもんね!俺ビールで!」
「おっけー!」
男の言う通り俺は禁酒中だ。特に意味はないが。
ちゃんと動画を観ていてくれてるようであの時のアレがおもしろかったなどとにかくたくさん褒めてくれる。
なんだかくすぐったい。あまり褒められることには慣れていないのかどう反応を返したらいいか少し困る。
k「あ、あの、お仕事何されてる方なんですか?」
なんだか照れくさくなってきたので無難であろう会話に切り替えた。
「あ、金融関係の仕事してるんです!こう見えて!笑」
k「あ!すごいですね!かっこいいなぁ。」
「わ!嬉しいです!キヨさんにかっこいいなんて言われる日が来るとは!」
k「あ、いやそんな俺なんて大したことないですよ。ニートですよ笑」
こちらで会話が弾み、友人は黙って会話を聞いていた。話す様子もないようだ。少しその態度からは違和感を感じる。久しぶりだというのに何か積もる話もあるだろうに。
そう思いつつがたいの良い男と会話を続けた。
「失礼します。」
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