アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
mbky10 ※
-
すると男はティーポットと2人分のティーカップを運んできて隣に胡座をかいて座った。
エントランスのど真ん中。天井窓の上から月が覗き込むように登ってきた。
雨はあがって窓の水滴が月の光を乱反射させる。
「やはり話し相手がいるのは良いな。」
k「でも俺殺されるんでしょう?」
「まぁね。私は最愛の妻でさえ手にかけてしまったからね。後に引けないんだ。この屋敷を美術館にするまでやめられない。」
k「…理解できません….。」
「美術品をもっと見なさい。そうすればわかってくる。」
k「…ここに来た時疑問でした。どうして俺なんだろって。」
「君が美しかった。その身体を見た時今までにないモノが作れる。そう思った。女性にはとっくに飽きてしまってね。」
k「俺、ここにどうやってきたかわからないんですけど…教えてくれませんか?」
「それだけは言えないね。それを言ってしまうと君に答えを与えることになる。」
k「…そう、ですか…。」
不思議と穏やかな時間が流れる。
殺されるというのに。
カップにはミルクティーが注がれている。
温かいうちに頂く。
「はぁ…すまないね。こうみえて衝動が抑えられなくてね。」
k「衝動?」
手紙で書いてた。真っ黒な衝動がどうとか。
やはり精神的に何か問題があるのだろうか。
「そうだ。私は実は医者なんだが、解剖学が好きで様々な生き物を殺めては解体した。しかし、動物では満足できず、ついに人に手を出すことになった。最初は妻と性行為をしている時この人の腹の中はどんな色をしているのだろう。好奇心が私を駆り立てて気付いたら妻の首を締めていた。苦しそうにもがいていたが、次第に顔が青ざめていって舌が飛び出してきた。変わり果てていく彼女から目が離せなくなった。変化が美しくて面白くて。そして妻が亡くなった。遺体はどんどん腐っていくのでまず解体し、血抜きをして防腐作業にとりかかったんだ。そしてある部屋に十字架にかけて毎朝崇拝している。それから何人もの女性をここに連れてきては色々なことをさせて美術品を作っている。しかし、女性にはもう飽きてしまってね。次は無駄な筋肉のない顔の良い男を探し求めてたところ君を見つけてしまったんだ。君にはどんな魅力があるのか気になってしまってね。」
同情しているわけではないがこの人には理由がある。
夢をみる少年のように淡々と打ち明けてくれたものがストンと腹に入った気がした。きっとこの人の中には子供がいるんだ。虫を殺して楽しむ子供が。その子が衝動の正体ではないだろうか。この人も苦しんでいる。
だけど人を殺すのはどんな理由があっても絶対にしてはいけないと思う。
「つい語ってしまった。今日はここでしよう。四つん這いになってくれるかい?」
k「え…あ、はぁ…」
久しぶりにほっこりとした時間を過ごせたと思ったが、やはりそうもいかない。
渋々四つん這いになる。
男は俺の背中にティーカップを乗せて落とさないように指示する。
ティーポットを持ってミルクティーを上からかけていく。
k「うあっつ、!!」
「カップが揺れている。落とすなよ。」
頭から腰までサーっとかけられる。
残ったミルクティーは後ろの孔にゆっくりと注がれていく。
k「あっ、やっ、」
「動いたらカップが落ちてしまうだろう。」
カップを落とさないように男から逃れようとする身体を必死に抑える。
すると男は背中に乗せたティーカップを持ち上げて垂直に落として割った。
落ちた雫のようにカップが地面についた瞬間弾け飛ぶ。
男はその破片で背中をなぞる。
k「ひっ、いっ、、、」
「綺麗な背筋だ。これを紅い線で描くともっと綺麗になる。」
背中に走らされた破片がたまに皮膚に引っかかって鈍い痛みが走る。
その血を男はまた指でとり、今度は後ろの孔に塗りたくる。
血が潤滑油の代わりになり、男の指をゆっくりと迎え奥へと招き入れる。
k「あ゛っ、ひゃ、うっ、」
「そうだな。背中にカーブが欲しいな。頭を床に付けて背中を逸らしてほしいんだ。できるね?」
k「あっ、うぅ…」
言う通りに頭を床に付けて背中を思いっきり逸らす。
背中の血がゆっくりと坂を下りていく。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
35 / 97