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じゃんけんに勝ってサイコロを振る。
5
k「嫌いなモノか…そうだな…カラス」
「カラス?」
k「ちょっとトラウマがあってですね。それ以来苦手です。」
「なるほどね。次は私だね。」
3
「好きな天気か…あまり気にしたことはなかったが強いて言うなら曇りかな。」
k「珍しいですね…雲が好きなんですか?」
「いやいや、雨が降るか降らないか、これから晴れるのか予想がし辛いのが面白いと思ってね。」
k「なんか…いかにもって感じですね笑」
それなりの緊張感はあるが、なんだか漫画の主人公になった気分で意外にも楽しんでいる自分がいた。慣れないポーカーフェイスを振る舞う。男は顔色ひとつ変えず楽しんでいる様子だ。
サイコロを振る。
4
k「好きな映画は…たくさんありますが、バンクーバーの朝を最近観て感動しました。」
「それは…好きな映画というより最近観た映画の感想では?」
k「だって…1番好きな映画ここで言うとなんだか恥ずかしいから…ダメですか?」
「まぁ、いい。好きということにしておこう。」
6
「ふむ…私の長所は自分で言うのも恥ずかしいものだが人と違う感性に恵まれ頭が良いところかな。」
k「聞いてて羨ましいです。」
今のところ彼は嘘をついているか否か検討がつかない。
強いて言うなら6の答えが少し引っかかる。
しかしその違和感は確証できない。
1
k「好きな食べ物は…牛タンです。」
「あぁ。美味しいよね。私も好きだよ。」
2
「この屋敷にあるもの全て私のお気に入りだ。それ以外はこの屋敷に置いていないからね。」
k「すごいですね。このサイコロもですか?」
「そうだね。こんなものですら気に入ったものしか置かない主義なのでね。」
k「なんかおしゃれですね。白と黒の面があるサイコロってあまり見ないです。」
「そうだね。ここにあるもの全て私の嗜好品なのさ。君もね。」
k「はは…。」
俺は嗜好品と一緒か。その答えに冷や汗が少し出る。
こうして淡々とゲームは続きお互い全てのお題に答えた。
あとは嘘を暴くだけだ。
2の答えは漠然としすぎている。故に嘘を指摘しづらい。
「ねえ、君さあ、」
k「え?」
「一つも嘘を言っていないね?心理戦で私を欺こうとするのには少し早かったね。君は顔や態度に最も出やすい。いや、正確には追い込まれてるが故。負けてはならないとプレッシャーが自然と顔や態度に出る。後は簡単。嘘を付かなければずっと平然としているだけで良い。最も君が置かれた状況で楽な選択をした。ちなみに私の嘘は6番だ。私に長所は存在しない。なぜなら人として全てが欠落している。私を一言で表すなら人間失格。あの小説は面白かったよ。太宰治ほど馬鹿にはなれんがね。」
やはり6が嘘だった。自分で仕掛けたゲームだったが相手の方が遥かに上だった。
己のあまりの単純さに愕然とした。いや、どちらかと言えば隙のないこの男が余計に怖く思えてきた。
「さぁ、約束通りだね。よかったね。命を賭けなくて。」
k「うぅ…全部お見通しですか?」
「まぁね。医者であり、心理学者でもある。もっと屋敷を細かく観察すべきだったね。医学と心理学の本がたくさんあっただろう。私は人に興味が尽きないのでね。なんでも知りたいのさ。」
勝ち筋が見えなくなってきた。
どうにかしてこの男を欺きたい。
「さぁ、早くしてみせてごらん?」
k「っくぅ…、」
悔しくて思わず不貞腐れてしまう。
渋々、自身のモノに手をかける。
k「っ、ん…」
「そんなんじゃ見えないな。ちゃんと脚を開いて見せるんだ。」
男はタバコを咥えながら言う。
あまりの恥ずかしさに目を閉じる。
k「あっ、んっ、、、」
「ふぅー。」
吹かした煙が部屋に立ち込める。雲のように上へと立ち昇り堆積していく。
いつものように点滅した灯りがチカチカと照らしては雷雲のように煙が光る。
「ふむ。私からも一つゲームの提案をしよう。」
k「んえっ…?」
どこから持ってきたのか男は小さなガラス玉をガラスのボウルに入れて持ってきた。
「このガラス玉を孔に10個以上挿れて10分間1つも出さなければ今日はもういい。できなければ今夜はとことん付き合ってもらおうか。」
k「や、そんなのっ…うあっ?!」
「まずは一つ目。」
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