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fjky2 溺愛
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ケラケラと笑いながら部屋に入ると中心にはダブルベッドがあり、ベッド見下ろせるような高さの踊り場があって両端から昇り降りできる階段があった。
まるで王室のようだ。
ベッドサイドには電動マッサージ機と携帯の充電器、コンドームが備えてある。
後は普通に豪華なホテルだ。
k「すげぇーー!」
f「めっちゃ広いじゃん!!」
k「あ。あらららら。いかにもって感じの置かれてますねぇ笑笑」
f「やーん!やらしーー!笑」
ゲラゲラと笑いながらソファーに腰を下ろして一息つく。
k「フジー。」
f「ん?」
k「風呂沸かしてー。」
f「バカ。お前…ここ露天風呂付きなんだぞ。」
k「まじか!すげえ!でも露天風呂だけじゃ体冷えるじゃん?やっぱ沸かしてよ。」
f「自分でやれよー」
k「ケチ」
そう吐き捨ててキヨは風呂場に向かう。
お湯を沸かしに行っただけなのになんだかウキウキとしている。
f「めっちゃ楽しそうじゃん。」
k「泡風呂にしてみた!」
f「すげえ!」
k「だろ?!一回入ってみたかったんだよ〜!」
不覚にも彼が可愛く見えてしまう。
k「ベッドにどーーん!」
勢いよくベッドにキヨが飛び込んで子供みたいにはしゃいでいる。
撮影してるわけでもないのにやたらとテンションが高い。
悪ふざけでキヨをベッドに組み敷いた。
k「へ…?」
f「おじさんと…楽しいことやっちゃう?」
k「きゃーー!たすけてーーー!」
同じ建物内ではカップルや女子たちがきゃっきゃうふふしてるであろう。同じ建物内で起こっている出来事とは思えないくらい悪ふざけのオンパレードでツッコミが不在の無法地帯と化す。
一通り笑い明かして温泉気分で一緒に風呂に入る。
k「泡風呂すげえ!なんかヌルヌルする笑」
f「絶対ローション入ってんじゃん笑」
k「俺ら全身ローション笑笑」
f「めっちゃツルツルになってる笑」
なんかすごくエロい。ラブホマジックとはこういうことかと思うくらい気持ちが高まる。
親友と言っても過言ではないくらい仲のいい友人であり、最俺のメンバーであるキヨに対してこんな感情を抱いてしまう背徳感が余計にアクセントになってしまう。
泡だらけで全身ローションまみれで無邪気に笑うキヨが愛おしくて好きだともこんな形で気付かされる。
このノリなら何でも許されるのではと思い、悪ふざけがエスカレートしていく。
k「あっ、」
f「あはは!ガチ反応!笑」
k「そこは触んなよ!反則だろ!笑」
のぼせてきたのかキヨの顔が真っ赤になっている。
湯気のせいか瞳が潤んでいて目尻から今にも溢れそうだ。
一通り入浴を終えて備え付けのバスローブに着替えてベッドに横になる。
k「んーーっ、疲れたぁ…。」
f「はしゃいだね。」
k「うん…。」
f「キヨ。」
k「ん?」
f「こっち向いて。」
キヨが身体を反転させてこちらを向いてくれる。
不思議そうな顔で俺の顔を見つめる。
キヨの前髪を避けて顔をそっと手で包む。
k「…なに….?」
f「…好きだ。」
猫のように撫でてばかりで言葉が出ない。
好きだと言いたいんじゃない。
もっとそれ以上の言葉が欲しい。
もうこれ以上好きになれないところまできてそこからはどんどん嫌いになれなくなっていった。
深く溺れ沈んで思いが膨らんではまた浮かんで…キヨに見惚れている。
言葉を失って黙ったまま言葉にできない思いが涙になって溢れてくる。
k「え?!ちょ、なんで泣いてんの?!」
f「…。」
黙ったまま泣いて彼を困らせてしまう。
愛が溢れすぎて自分が泣いてしまうなんて。
知らなかった。
だってここまで人を愛したことはなかったから。
好きだの愛してるだのじゃ言葉が足りないんだ。
でもそれ以上の言葉がないから如何に言葉が不便かと思い知らされた。
k「なんかお前に泣かれると俺まで泣きたくなるからやめろよ…。」
f「ごめん…なんか伝えたいこと溢れかえってきて…」
k「….だからって…泣くことないだろ…」
キヨの瞳からも一筋の涙が重力に従って落ちて行く。
2人の涙がベッドに吸収されていく。
k「変なの。なんで俺らラブホのベッドでこんなことで泣いてんの?」
f「…隣にいるなら教えてくれよ…。」
k「お前がわからんもん俺がわかるかよ。」
f「それもそうだよな…。」
k「なんなんだよ…もう…」
キヨを手繰り寄せてベッドの上で抱きしめる。
意外にもそのまま腕の中にすっぽりと収まっていて彼自身も言葉を失う。
この胸の音は一体どっちのだろう。
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