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tmky2 悪戯
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k「えぇ〜。…あるの?」
t「さぁ、どうでしょう?」
k「あんまからかわないでよ〜。」
t「面白くてつい…」
k「ともくんって小悪魔っぽいとこあるよね。」
t「そんなことないですよ!あ!鍋見ましょう!」
グツグツと煮えた蓋を開けると食欲をそそる匂いがふわっと立ち込めて腹が小さく唸る。
t「美味しそう!たべましょー!」
k「うまそー!食べよ!食べよ!」
皿に出来立ての肉じゃがを盛り付けて2人で食べる。
隣からちらちらと視線を感じる。
k「ふふっ、そんな見られたら食べづらいんだけど…?」
t「すごい美味しそうに食べるから見てて幸せだなって。」
漫画ならお花が飛んできそうなくらい爽やかな笑顔を振りまかれ何も言い返すことはできず黙々と食べ続ける。
k「全部食べちゃった…。」
t「4人分作ったのに…。一体どこへ…??」
k「ごめんね。俺すげえ食うから全部食べちゃった…。」
t「不思議〜。」
捜索するかのように俺の腹を執拗に触ってくる。
t「こんなに細いのに…。」
k「俺も不思議なんだよねー。」
t「いいなー。あ。けっこう遅くなっちゃいましたね。」
k「ん?あ、遅くまでごめんね。そろそろ帰るかな。」
t「いやいや、もう遅いから良かったら泊まってっていいですよ。」
k「いいの?」
t「キヨさんなら全然良いですよ!」
k「他の人は?」
t「…人に寄りますね…。」
k「そうだよね。」
t「お風呂入れますね。」
k「ありがとう。なんかごめんね。」
t「大丈夫ですよ!キヨさんとお泊まりできるなら楽しいです!」
さっさと風呂を沸かして何から何まで世話を焼いてくれる。何か手伝うことはないかと聞くとうさぎの餌やりを頼まれたので言われた通りにやってみる。
小さい頃に来たふれあい動物園を思い出し何だか懐かしく楽しくなる。
k「みーちゃん可愛いね。なんか動物とあんま触れ合うこと無いから楽しいわ。」
t「可愛いですよね!なんかキヨさんと似てますよ。」
k「え?俺がうさぎに??」
t「うん。なんか白い感じとか髪の毛の感じとか。」
k「毛だけじゃん。」
ハーフパンツは履かないので脚とかは確かに白いが夏は腕辺りが少し日に焼けるのでそうでもないかと思う。
t「あ。お風呂沸いたのでどうぞ。」
k「先いいの?」
t「いいですよ!」
k「何から何までごめんね。ありがとう。」
料理をするだけでこんなに疲れてしまうとは案外体力がいるものなのだと痛感する。
何だかいつもと違って人の家に泊まるのが緊張する。
関係値のせいだろうがともくんはどちらかと言うと出来た弟のようで友達という感じではない。
苦手なわけでもないが単に気を使ってしまう。
t「キヨさーーーん??!」
k「うぇっ?!はーーい!!」
t「あ!良かった!全然上がってこないから沈んでるかと思いましたー!」
k「あ、生きてまーーす!ごめんね!今上がるから!」
つい風呂に入ると物思いに耽てしまうので長く浸かってしまう。
急いで風呂場を出ようと扉を開けるとともくんが待っていたかのようにいて大事な所を隠す様にその場にしゃがみ込む。風呂上がりのせいか恥ずかしさなのか顔が熱い。
k「っびっくりしたぁ〜!」
t「ちょっと大丈夫かな?と思ってきちゃいました。」
k「あ、そう…大丈夫だから….ちょっと…あっちで待っててくれる??」
そう言うとともくんはバスタオルを俺に被せて頭をわしゃわしゃと拭き始める。
k「わっ、ちょっとなに?ともくん?」
t「しゃがんでたら目線合いますね。キヨさんやっぱ綺麗です。」
k「え?え?どうしたの??」
キラキラと輝く目から視線を反らせず黙ったままともくんを見つめた。
t「裏があるとかそういう話したの覚えてます?」
k「う、うん?したけど…なに?」
t「ともさん可愛いから何もしてこないと思ってましたよね?」
k「え?え?これから何かすんの??」
少しずつ白から黒に変わる。
塗り潰した黒ではなく浮き出てきた黒だ。
可愛い顔をしているからと言って彼を侮っていたがまさかこんなことまでしてくるとは思ってもいなかった。
頭から被せられたバスタオルを引っ張られともくんの顔が近くなる。
キラキラした目が獲物を捉えたような鋭い目に変わっていく。多少な変化にも気付くことができるくらい目が離せなかったようだ。
そっと柔らかい唇が重なってきて溶けるように優しく、強張った身体を解すように舌がそっと絡んでくる。
押し退けることも何だか気が引けて出来ず、ただただ小悪魔が作り上げた状況に呑まれていく。
k「んっ、ふ、ともくっ、ん、」
t「んふっ、キヨさん可愛い…」
可愛いと思ってたともくんに可愛いと言われる日が来るとは思ってもいなかった。
年も上なわけで普通は逆ではないだろうかとさえ思う。
下剋上をかまされたような気分だ。
軽くともくんの胸を叩く。
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